石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

同性カップルが6人きょうだいを養子に 米ペンシルベニア州

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米国ペンシルベニア州の男性同士のカップルが、親のネグレクトと虐待により約5年間フォスターケアで養育されていた6人きょうだいを養子に迎えました。

詳細は以下。

newsinfo.inquirer.net

スティーヴとロブ・アンダーソン・マクリーン氏らは、6年前に結婚したカップル。ふたりはこれまでにもう、パーカーさん(Parker, 25)とノアさん(Noah, 21)というふたりの息子を一緒に育て終えているとのこと。テレビ番組がきっかけで、養子にもらわれる子たちはきょうだいがバラバラにされることが多いと知ったスティーヴさんらは、まだ子育てを終了するときではないと考え、カルロス、グアダルーペ、マリア、セレナ、ナサ、マックス(Carlos, Guadalupe, Maria, Selena, Nasa and Max)の6人きょうだいを丸ごと引き取ることにしたんだそうです。

この6人きょうだいは、親によるネグレクトと虐待が原因で、1640日ものあいだフォスターケア(里親が一時的に子供を預かる制度)で育てられていたとのこと。スティーヴさんらとのマッチングが実現したのは2018年の6月のことで、2019年5月23日、正式に養子となったのだそうです。養子縁組の手続きが完了した日にスティーヴさんがFacebookに上げた写真はこちら。

このニュースを読んでいて、最近読んだ『キッド――僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか』(ダン・サヴェージ著、大沢章子訳、みすず書房)のこちらの一節(kindle版 No. 820 / 5753)を思い出しました。

たとえ僕たちが世の中や自分自身に何かを証明したいというだけの理由で養子をもらおうとしていたとしても(引用者注:ダン・サヴェージはゲイで、『キッド――僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか』はダンとボーイフレンドのテリーがいかにして養子をもらいうけたかをつづったノンフィクションです。そして彼らは別に『何かを証明するため』に養子を引き取ったわけではありません)、世間ではもっとひどい理由で子どもが生まれている。世界中のストレートのカップルたちが、そのひどい理由で連日のように子どもを生んでいる。酔いつぶれてつっぷして、朝起きたら子どもができている。

ひどい理由でひどいストレートのカップルのもとに生まれてしまった子どもたちが助かる道筋は、多ければ多いほどいいと思います。

キッド――僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか

キッド――僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか