石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

マドリードのプライド・イベント、新型コロナで延期に スペイン

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スペイン・マドリードで1978年から開催されてきたLGBTI+のプライド・イベント「オルグージョ(Orgullo)」の組織委員会が、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、2020年の開催を延期すると発表しました。

詳細は以下。

elpais.com

オルグージョは150万人もの人が集まる大規模イベントで、経済効果は1億ユーロ以上。開催時期は毎年7月の第1週末です。今年の予約はもう始まっていましたが、組織委員会は、「公衆衛生と安全の状態が適切なものとなり、保健省と法執行機関によって安全が保証されるまで延期する」と決定したとのこと。延期は「辛く悲しい」ことだったけれども、それよりも「思慮分別」が優先されたとEl Paísは説明しています。

なお、組織委員会を構成する3つの団体、Cogam、 Felgtb、Aegalは「できる限り早期の開催を保証できるよう努力する」ことを誓い、「このパンデミックによって影響をうけたすべての人々とその家族に連帯を」というメッセージを送っているとのこと。

そう言えば東京レインボープライドも3月19日に中止が発表されてましたね。そして、El Paísによれば、今年はロンドンをはじめ100か所以上でプライド・イベントが延期されているとのこと。

ちなみに今年2月から3月にかけてスペインの新型コロナウイルス事情がどう変化してきたのかについては、以下の動画がわかりやすいと思います。最初のうちは皆さんものすごく強気なんですよ、「移動制限なんてする理由がない」とか言ってて。バルセロナで2月24日から開催予定だった世界最大の携帯見本市が中止になった時点でも、全然危機感がありません。「中止だなんてひどい」、「バルセロナは完全に安全で、問題はない」、「これはドナルド・トランプ対中国の戦いのせいだ。イベリア半島には一件も感染例がないのに」とかなんとか言われてます。2月26日にスペイン国内で10件の感染例が確認された時点でも、「心配しすぎだ」。それが動画後半の3月上旬には「スペインはもはや欧州連合の中でイタリアの次に感染例が多い国です……」となり、動画の最後の3月13日の時点では「スペイン全土に15日間の警報状態を布告するための臨時閣僚会議」が伝えられています。

上記動画ではカバーされていない最新情報では、3月29日の時点でスペインの新型コロナウイルスによる死者総数は5866人、感染者数は73000人以上3月30日から4月9日までの間、ロックダウンの強化と延長が実施されることも伝えられています。ほんの1か月半前まで「移動制限は不要」とうそぶかれていたのが今やこのありさまですから、用心するに越したことはないかと。オルグージョ開催予定だった日に、何かsocial distanceを保ったままでやれるようなメッセージ発信とかができるといいよね。