石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

ゲイクラブでの新型コロナ感染報道でアンチゲイな反動 韓国

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韓国で新型コロナウイルスに感染した男性が首都ソウルのゲイタウンを訪れていたと報じられたため、ゲイの間でアウティングなどアンチゲイな反動のリスクを懸念する声が上がっているそうです。

詳細は以下。

www.theguardian.com

ゲイタウン云々については日本でも報道されているので、細かい話は割愛します。早い話が感染者の中にソウルのイテウォン(Itaewon)にあるゲイクラブに行っていた人がいるということを地元メディアが必要以上に強調し、騒ぎになったんです。ガーディアンによると、これらの報道以来、ソーシャルメディアに同地区のバーやクラブの動画を投稿して「この不快きわまりないふるまいをやめさせることを支援する」ための寄付を求めるアカウントが複数みられたとのこと。また地元のゲイ男性は以下のように語っているそうです。

「自分はふつうゲイクラブにはいかないし、イテウォン(ソウルのゲイタウン)にはもう2年間行っていません」と、IT会社勤務で35歳のHong Yoo-jinは本紙に語った。「でも、ゲイコミュニティのサイトを見たら、YouTuberたちがライブでゲイをアウティングするためにゲイ用アプリのアカウントを作っていると書かれていました。だから、自分も、自分の知っている人たちもみんな、アカウントから写真を消しています」

“I don’t usually go to gay clubs and it’s been two years since I visited Itaewon [Seoul’s gay district],” Hong Yoo-jin, a 35-year-old IT worker told the Guardian. “But I read on gay community websites that Youtubers are joining gay apps to out gay men live. So myself and everyone I know have deleted our photos from all of our accounts.”

ネットを介してゲイをアウティングって、つい最近モロッコでやられて自殺者が出たばかりじゃないですか。絶対食い止めなきゃいかんだろこんなこと。

front-row.jp

そしてまた、これらのゲイクラブに行ったことがあるゲイ男性からは、もし検査を受けて勤務先にゲイだとばれたら職を失う可能性があるという懸念も表明されているそうです。彼の勤務先は「ふつうの韓国の会社、つまりアンチゲイな会社」で、社内では既に「ゲイ男性は全員ガス室送りにしろ」などという会話が飛び交っており、感染しても仕事を失いたくないがゆえに検査を受けられないという状況がとても恐ろしいとのこと。

あれだけ感染拡大を抑えて世界中から支援を求められている韓国でもこれかと思うと、目の前が暗くなる思いです。宗教団体でどれだけヘテロが感染しても「ヘテロをアウティングしろ」「ヘテロをガス室送りに」などとは絶対に言われないことを思うと、やっぱりマイノリティ属性にはスティグマがなすりつけられやすいのだと思います。今後も再流行に備えて社会の緊張は続くだろうし、マイノリティーズは当分油断できないなあ。やだやだ。