石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

オランダ、身分証明書の性別欄削除へ

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オランダで身分証明書から性別欄が削除される見通しだそうです。政府によると、この措置が施行されるのは2024~2025年だとのこと。

詳細は以下。

elpais.com

この措置は、公文書での不必要な性別登録を制限する計画の一部として実施されるものなのだそうです。同国のIngrid van Engelshoven教育文化大臣は、性別欄の削除は「安全に身分証明ができるようになるための重要なステップ」であるとし、この措置が「自分が明白に男性または女性のいずれかだとは感じない人々」の助けになることを期待していると述べています。また、同国の性的少数者団体「NNID」と「TNN」のスポークスパーソンは、新しい証明書は「公式な窓口や電車や国境での、余分でぶしつけな質問」を避けるのに役立つとして歓迎しているそうです。

ちなみに身分証明書から性別欄をなくすのはオランダが初めてではなく、ドイツのIDカードには所持者の性別が含まれていないとのこと。そしてオランダにもすでにふたり、パスポートの性別が男女どちらでもない人(一人は性別欄が『X』、もうひとりは『ノンバイナリー』)がいるんだそうです。あと、オランダ政府は、当面出生登録の男女の区分に「ジェンダー・ニュートラル」や「ジェンダーレス」などの区分を追加することはできないと強調しているとの由。つまり、別に全ての公的書類から一様にジェンダーの表記がなくなるというわけではないようです。

州レベルだと米国オレゴン州なんかでもジェンダー・ニュートラルな運転免許証やIDカードが作れるようになってますよね。カナダのオンタリオ州にも似たような制度があったはず。個人的に、公的証明書の性別を変更していないトランスの友人知人(日本の)がバイクや携帯を買うとき、店員さんが本人確認用の書類を見ていちいち目を白黒させるのを見飽きている自分としては、こういう試みはもっと広げていった方がいいんじゃないかと思います。特に必要ない局面でまでいちいち「ジェンダーがどっちなのか」がついてまわるのって、単純に時間とエネルギーの無駄だよ。