石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『優しい棘』(流星ひかる、久保書店)感想

♀♀物3篇とヘテロ物9篇が収録された短編集なのですが、表題作の百合話「優しい棘」のラストの抒情性がとにかくすばらしいです。『ささめきこと』や『マルスのキス』みたいな切ない百合話がツボな人はとにかく買っとけ! と叫びたくなるほど。

『紅蓮紀』(武若丸、一迅社)感想

ファンタジー系百合作品。今のところ♀×♀の要素は「行き過ぎた友情」と「お色気展開」ぐらいで、恋愛っぽさは希薄。ただし、ベタになりがちなストーリーを見せ方のうまさが救っていることもあり、単純に漫画として面白いです。

『ワイルドブーケ―花の咲かないこの世界で』(駒尾真子、一迅社)感想

ワイルドブーケ 花の咲かないこの世界で (一迅社文庫 アイリス こ 2-1)作者: 駒尾真子,甘塩コメコ出版社/メーカー: 一迅社発売日: 2008/07/19メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 12回この商品を含むブログ (14件) を見るマリみてとカリ城の劣化コピー先日レ…

小説『武林クロスロード(3)』(深見真、小学館)感想

武林クロスロード 3 (ガガガ文庫)作者: 深見真,Rebis出版社/メーカー: 小学館発売日: 2008/07/19メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 16回この商品を含むブログ (27件) を見る今回も超濃厚です。女だらけの武侠風エロエロバイオレンス小説小説、第3弾。面白か…

『.(period) 』(瑠璃歩月、一迅社)感想

. (period) (一迅社文庫アイリス る 1-1)作者: 瑠璃歩月,玄鉄絢出版社/メーカー: 一迅社発売日: 2008/07/19メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 46回この商品を含むブログ (24件) を見るあちこち破綻しすぎうーん、今いち……。この作品は一迅社文庫アイリスの…

『ときめき☆もののけ女学園(1)』(南国ばなな、一迅社)感想

妖怪学園百合コメディ。初手から全開のギャグが最高だし、妖怪女子たちの可愛さとセクシーさもたまりません。主人公・雨野あられの底抜けのバカさもナイス。これだけ爆笑もんのギャグ漫画なのに、百合な愛とエロがきっちり盛り込まれているところもよかった。

『KICK!』(七島佳那、小学館)感想

一見男女の三角関係、しかしクライマックスでまさかの百合告白シーンが登場するという少女漫画。その告白にさまざまな解釈の余地があるところが特によかった。どの解釈を選んでも、友情百合からガチ百合までの甘酸っぱく美しい物語が成り立つところが最高。

一迅社『百合作品ファイル』の発売がまた延期に

一迅社WEB | 発売カレンダー 現時点では2008年8月13日になってますね。Amazonに予約しっ放しの自分みたいな人は困らないけど、リアル書店で買おうと思ってた人が旧情報を信じて無駄足踏んだら気の毒だなあ。

『BLUE』(咲坂伊緒、集英社)感想

いとこ同士の杏奈と怜司と、杏奈を好きな親友瑠海との、男女入り乱れる三角関係ストーリー。「いとこ同士の恋」を悲観しての悲劇のヒロインなりきりが繰り広げられる一方、同性愛への偏見はひどいもので、百合部分には期待せずに読むのが吉かと思います。

『カプレカ(2)』(ネツマイカ[画]/松本真[原作]、ジャイブ)感想

ふたりの少女がキスで合体するシリアス変身ヒロインもの。1巻後半が男性キャラ視点の「男が女にドキドキ興奮しまくる話」と化してしまっていたのが、この2巻ではお話の主導権がふたたび主役の少女たちに戻り、百合っぽさが完全復活しています。

『シスコなふたり(1)』(後藤羽矢子、双葉社)感想

シスコン姉妹+男1名、微百合でポリアモラスなコメディ。姉妹の度を越したいちゃいちゃラブラブが楽しいし、シスコンに勝てずに苦悩する男性・遠野の姿もかわいらしく、またモノガミー規範を飛び越えた三角関係という新しさも素敵でした。

『ラブタンバリン(1〜2)』(後藤羽矢子、大都社)感想

住人すべてが女の惑星ラウルスを舞台とするSFエロ漫画。ネットでは「百合とは思えない」という感想も見かけましたが、読んでみたら女性同士の愛でみっちみちの素敵な作品でしたよ! ひとつの性規範を絶対視しないクィアさもとてもよかった。

『少女の季節』(咲香里、笠倉出版社)感想

成年指定でないのが不思議なほどエロが多い作品集。「トライアングル・バレル」「あの夏の序章」「エリザベート」の計3本がレズビアン物ですが、なんか生えたり陳腐な偏見が多かったりするところが今ひとつ。むしろヘテロ物の方が面白い1冊でした。

『少女の日』(のぞみ侑海、コアマガジン)感想

18禁エロ漫画。♀♀話の「悩める美和ぽんの憂鬱な一日」「唐沢さんちの猫ちゃん」は、いずれもギャグタッチのSMもの。個人的にはもう少しダークな『ぽぽんが劇場』の方が好きですが、コミカルな百合エロがツボな方にはこちらの方が合っているかも。

『ひだまりスケッチ(1〜3)』(蒼樹うめ、芳文社)感想

高校の美術専門クラスに通う少女たちを描くほのぼの4コマ。百合成分はごくごく微量なのですが、綺麗な構図とキャラたちの豊かな表情がとてもとても良いです。ほっこりとリラックスしたいときに読むのに最適な漫画だと思います。

『ぽぽんが劇場』(のぞみ侑海、コアマガジン)感想

少女漫画寄りの18禁エロ漫画。2人の少女が共謀して悪い大人を殺す百合短編「天使は笑う」がよかったです。絡みのシークエンスには初々しさも頽廃も愛もすべて込められており、毒と甘さが入り混じるオチも白眉でした。

PCゲーム『ラストソング』(berkana)レビュー

ラストソングberkana 2005-12-09売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools レズゲーとしてもヘテロゲーとしても中途半端 レズゲーと呼ぶには愛が薄く、ヘテロゲーとしても山場が少なすぎ、かと言ってバンド物や青春物としても決して出来がいいわ…

『GIRL×GIRL×BOY-乙女の祈り』(KUJIRA、双葉社)感想

少女と少女と少年の、三角関係ストーリー。一見して「またなんちゃってレズの自己正当化話かよ」と思ってしまいそうな部分もありますし、キャラの青臭さも鼻につきますが、エンディングのあたたかさはよかったです。

『眠りつづけるお姫様』(きみおたまこ、フランス書院)感想

11編中7編がレズビアンもののエロ漫画です。最大の特徴はペニバンやバイブレータなどの器具使用が多いことと、にもかかわらず異性愛規範のおしつけが皆無なこと。女のコ同士のポリアモリー的な愛が肯定的に描かれているところもとてもよかったです。

『幽霊列車とこんぺい糖―メモリー・オブ・リガヤ』(木ノ歌詠、富士見書房)感想

幽霊列車とこんぺい糖―メモリー・オブ・リガヤ (富士見ミステリー文庫)作者: 木ノ歌詠,尾崎弘宣出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2007/10メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 197回この商品を含むブログ (44件) を見る壮絶なインパクトを持つ百合小説先日…