石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『エスカレーション〜塀の中の少女たち』(芹沢由紀子、講談社)感想

「エスカレーション」で「塀の中」ということでタイトル買いしてみたんですが、百合というにはちょっと違うかも。「イジメ問題を扱ったヘテロ漫画に、女同士の偶発的なキスシーンが1回出てくる」ぐらいにとらえておいた方が正確なんじゃないかと思います。

『さくらりちぇっと(1)』(月見里中、芳文社)感想

大金持ち×戦乙女の、ほのぼの女子高生百合4コマ。いちじくの暴走する熱愛を楽しむもよし、こーちんとわんちゃんの友情以上恋愛未満っぽさを楽しむもよし。ただ、一部のギャグがヘテロ男性目線なので、そこが気になる人は気になるかもしれません。

『ささめきこと(3)』(いけだたかし、メディアファクトリー)感想

女子高生同士の胸痛むラブストーリー、第3巻。体育祭主体のインターミッション的な巻かと思いきや、意外にもふたりの恋は怒涛の進展を見せています。ハラハラさせられる展開も最後の引きも、どれももどかしくもいとおしく、大満足の1冊です。

『厳守! きまり学園』(仏さんじょ、秋田書店)感想

校則により突然番長に任命された主人公が、美人風紀委員の指導のもと、さまざまな対決に挑むというドタバタコメディ。サブキャラに強烈な百合キャラがいるところが面白いし、いかにもな萌え漫画的要素を相対視してギャグにしてしまう姿勢もよかったです。

『なんどもなんども恋をする』(KUJIRA、松文館)感想

思春期少女たちのエロあり恋愛短編集。性表現がかなりTL風味。百合話は2編あり、片方は「同性同士の関係=未熟な、隠すべきもの」的ニュアンスがやや目立つ感じ。もう一方は女のコから女のコへの好き感情を爽やかに肯定していて、よかったです。

『魔法使いしかっ!!』(うおなてれぴん、幻冬舎コミックス)感想

一種の魔女っ子アクションコメディ。恋愛色こそ薄いものの、ほとんど毎回女のコ同士のキスシーン(これがまたエロ可愛くて綺麗なんですよ)が登場するのがミソ。ベタなネタを多用しつつそれを軽やかにメタ視してみせるという笑いの取り方も楽しかったです。

PCゲーム『その花びらにくちづけを あなたを好きな幸せ』(ふぐり屋)レビュー

18禁百合ゲー『その花びらにくちづけを あなたと恋人つなぎ』の、麻衣と玲緒との後日譚です。玲緒の台詞を借りて言うなら、前作は要するに 「この鈍感! あんたのことが好きだって言ってんの!」 という趣旨のお話でしたが、今回は、 「これからも一緒にいな…

『総天然色乙女組(1)』(みなづき忍、メディアファクトリー)感想

ほっこりできる学園4コマ。百合と呼ぶにはやや薄口なものの、女子にモテモテな女子も登場。最初の方に1箇所だけ妙にホモフォビックな台詞がありますが、そこを通り過ぎてからの方が面白い(そして同性愛嫌悪色もない)ので、ぐっとこらえて読みましょう。

『さんぶんのいち。(1)』(松沢まり、芳文社)感想

少女×少女と少年×少女の、思春期三角関係ラブコメ。一見ただのほのぼの&ドタバタ系のお話と見せかけておいて、実は要所要所にさりげなく毒がきかせてあるところがポイント高し。さまざまなキスシーンで描かれるキャラ達の心の機微もよかったです。

『からだのきもち』(ナヲコ、徳間書店)感想

百合・ショタ・ロリ・近親などを優しく描く短編集。スキャンダラスな設定も同情しますが、どの関係も「スキな人をスキなだけ」(p. 162)な人間くさいいとおしいお話として描かれています。そこがとてもよかったし、女のコ同士のお話も皆素敵でした。

『アオイシロ―花影抄―(3)』(片瀬優[画]/麓川智之[原作]、ジャイブ)感想

PS2百合ゲー『アオイシロ』のコミック版最終巻。お話はグランドルート準拠で、ゲームより整合性が高くて読みやすいです。百合っぽさはあまりない展開ですが、変にあざとい萌え狙いの百合シーンを入れるより、この方がよっぽどいいのではないかと。

『回転銀河(1〜5)』(海野つなみ、講談社)感想

さまざまなキャラのさまざまな恋模様をオムニバス形式で繊細に描く連作集。4巻に女のコ同士のお話が登場するのですが、それだけ読んで終わりではもったいなさすぎます。作品全体に通底するこの贅沢な痛みと切なさを全部味わわない手はないです。

『E-G-TOWNこどもたちの街』(SOFTCHARM、オークス)感想

18禁ロリレズエロ漫画。同作者さんの『WONDER SQUARE』や『LIFEFORMS』と比べると、エグくて過激な相互自慰&集団自慰物としての色彩がさらに濃いような。強引かつ痛そうな描写が多いので、かなり読み手を選びそうです。