石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『ストライクウィッチーズ 乙女ノ巻(3)』(南房秀久、角川書店)感想

ストライクウィッチーズ 乙女ノ巻3 (角川スニーカー文庫)作者: 南房秀久,島田フミカネ,上田梯子,ProjektK出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2009/08/01メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (17件) を見る低年齢層…

『ちょいあ!(2)』(天蓬元帥、徳間書店)感想

オタクネタ多めの萌え百合4コマ。最初の数ページだけで今どき稀なほどの同性愛・両性愛への偏見が垂れ流されており、がっかりしました。がんばって残りも読んだものの、冒頭で垂れ流された失礼な偏見をカバーできるほどの要素は皆無でした。

『オクターヴ(3)』(秋山はる、講談社)感想

元アイドル「雪乃」と売れない作曲家「節子」のラブストーリー、第3巻。読むのが怖くて発売日から数日間逡巡していた1冊です。読んでみた結論としては「ハラハラしたけどなんとかなった」というところなんですが、もうほんと心臓に悪かった……。

『まんがの作り方(2)』(平尾アウリ、徳間書店)感想

新人漫画家「川口」&「森下」の恋愛を描くまったり系百合ラブコメ第2巻。美しく繊細な絵柄で淡々とギャグをかます、という芸風が波に乗っていて、面白かったです。脱力系の笑いの中に、胸を刺す切なさがさりげなく仕込まれていているところもよかった。

『瑠璃色の夢』(森島明子、一迅社)感想

森島明子さんによる、乙女な大人のガチ百合恋愛アソート。独立した短編集としても読めますし、秘めやかに『楽園の条件』や『半熟女子』とリンクしているお話もまた味わい深いです。等身大のキュートな百合話が読みたい方にすごくおすすめ。

『半熟女子(2)』(森島明子、一迅社)感想

駆け出し♀♀カップル、八重とちとせのみずみずしいラブストーリーの第2巻。これが最終巻となります。ふたりのキュートな「半熟」っぷりも、やわらかい絵柄のとろけるようなエロティシズムも、みんなみんなよかった。

『魔法のじゅもん(3)』(あらきかなお、芳文社)感想

魔法少女「ちづ子」「のぶ子」と、マジシャン志望の「ユリネ」の3人によるドタバタコメディ。これが最終巻なのですが、百合漫画としてもパワーダウンしている上に、ネタの古さとストーリーの投げ具合が致命的。1〜2巻とは別作品のようでした。

『カルボナードクラウン(1)』(東雲水生、双葉社)感想

内気な少女「藍子」と、カルボナード王室の王女「ルビィ」の恋物語。単なる友情ものかと思わせておいて、一挙に恋愛チックな見せ場になだれこむ展開にびっくり。キャラ立てがしっかりしているところや、妙な男性嫌悪がないところもよかったです。

『飴色紅茶館歓談(1)』(藤枝雅、一迅社)感想

喫茶店のアルバイト女子高生「琴織さらさ」と、店のオーナー「犬飼芹穂」との心温まる百合ラブストーリー。淡々としているようで、その実きちんと恋愛色を押し出した作品であるところがよかったです。ただし限定版特典のドラマCDは、人を選ぶかも。

百合アンソロジー『つぼみ VOL.3』(芳文社)感想

芳文社の百合アンソロ、Vol.3。吉富昭仁さんの「しまいずむ(その4〜5)」が実にすばらしかったです。さりげない伏線が後になってガーンと効いてくるところが、特に。大石まさるさんによるイラスト&マンガの「つぼみが始まるよ」も楽しかった。

「ダ・ヴィンチ 2009年09月号」第2特集「貴女がいれば、世界は美しい はじめてのGL ガールズ・ラブ」感想

面白かったです。わりかしマイルドなトーンの特集ではありますが、ホモフォビアや妙な固定観念は見受けられないいし、GL(または百合)漫画/小説のガイドブックとしても一迅社の『百合作品ファイル』より役に立つ内容だと思います。

『シュガーはお年頃(3)』(二宮ひかる、少年画報社)感想

周囲から浮いてる女子高生「畑中恵子」と「浅見椿」のバディもの、あるいは熱いラブストーリーの最終巻。ものすごく面白かったです。ゾクリとする展開と、熱い愛情、そして予想外の方向からずしんと響いてくるハッピーエンディングにただただ圧倒されました。

『ゆきの咲くにわ(1)』(たつねこ、一迅社)感想

女性主人公「千尋」と、千尋の押しかけ女房で雪女の「ゆき」のドタバタを描く百合4コマ。千尋に迫り倒すゆきの姿はコミカルで嫌味がないし、ふたりの日常のさりげない仲良し感もよかったです。妖怪譚らしいほのかな怖さも面白く、今後の展開が楽しみ。

『がーるずぽっぷ』(へっぽこくん、JIVE)感想

宇宙人「ミール」と、その居候相手「優依(ゆい)」、そして優依ラブな妹の「千亜希」が織りなすほんわか百合4コマ。淡々としたギャグが面白く、百合ものとしても可愛い作品なのですが、伏線を投げっぱなしにしたままお話が終わってしまうところは残念です。

小説『ヴァーティゴ』(深見真、幻冬舎)感想

ヴァーティゴ (幻狼ファンタジアノベルス)作者: 深見真,沈没出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス発売日: 2009/07メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (8件) を見る戦闘用サイバネ美女が戦いまくる近未来警察小説(レズビアニズムあり)2030年…

『きもちのかたち 桜井家作品集(上〜下)』(桜井家(北尾タキ+みとうかな)、コスミック出版)感想

同人誌「TACT」で発表された百合漫画を全面改稿し、再編集して改題した作品集。北尾タキさんによる「TAKI PART」が素晴らしすぎて悶絶しまくりました。単なる同性同士による「男と女ごっこ」に陥らず、女性間の恋心をこまやかに描ききった傑作だと思います。

『大島永遠作品集・とわRemix』(大島永遠、一迅社)感想

2004年発行の作品集『とわ缶』のリミックスバージョン。百合ものとして読むには今ひとつ物足りませんが、非百合の収録作が十分面白いので、これはこれで元が取れたかなあと。作者さんのファンなら、買いでしょう。