- 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2005/12/02
- メディア: DVD
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歌だけは素晴らしいんだけど……
k.d.ラング演じるところの主人公が、自分のルーツを求めてさすらう話。劇中何度もかかるk.d.の歌は素晴らしいのですが、役者としての彼女はおそろしく大根です。あまりにも演技が一本調子すぎて、主人公カッツビューにまったく魅力が感じられません。レズビアン映画としてもたいへん薄味な上、全体的にテンポが悪く、退屈な作品でした。女性同士の心の触れ合いを描いた映画なら、同じパーシー・アドロン監督の『バグダッド・カフェ』の方が、はるかに完成度が高いと思います(こちらはレズビアン映画じゃないですが)。
k.d.の演技力について
表情の変化が乏しい上に喋り方も単調すぎて、主人公カッツビューが「頭の足りない人」あるいは「単なる異常者」に見えてしまいます。終盤、○○○○(伏せます)に手を伸ばされてびくりと身を引くシーンまでもっさりした無表情のままなのはひどい。ロスウィータはカッツビューのことを「あなたは光」とまで言ってますが、こんなに退屈で魅力の薄い「光」もないもんでしょう。
レズビアン映画としては
口説きのシーンが冗長な上、内容的にもしょうもないです。そもそも、こんなに不気味な(それはk.d.の演技力不足のせいなのでしょうが)カッツという人にロスウィータが惹かれていく過程に説得力がないため、「女性同士の心の結びつきを描いた映画」としても不完全燃焼。
その他いろいろ
- 展開が遅くて退屈。
- 画面が暗くて何がなにやら。
- カッツビューの出生の秘密は興味深かったけど、その後のオチが弱すぎ。
まとめ
k.d.ラングの大ファン以外にはお薦めしません。