- 作者: 高遠るい
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2009/10/20
- メディア: コミック
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今回も楽しませてくれました
「ミカ」と「るんな」の少女ふたりが合体して戦う、痛快バイオレンス百合特撮漫画、第4巻。迫力ある構図とケレン味たっぷりの演出で、今回も楽しませてくれました。百合に関しても、コミカルな場面からぐっとくる場面までバラエティ豊かでよかった。この巻で第壱期・完ということで、第弐期の序章までが収録されているのですが、今後の展開も非常に楽しみです。
迫力とケレン味について
これまでの巻でもそうですが、『ミカるんX』の醍醐味は滑稽さ、グロテスクさ、熱さの三位一体にあると思うんです。で、今回もその3点が絶好調。デビルミカフォームの両手両足生首が切断されるなどのショッキングなシーンを盛り込みつつ、
なんていう福井県ギャグ(p. 132)をたっぷりと散りばめ(他に原発や深層水やソースカツ丼も登場)、ミカとるんなの強い絆も描いていくという密度の高い1冊でした。この暑苦しいまでの迫力とケレン味が最高。福井発地獄行き超特急 定刻通りに只今到着!!!
百合部分について
死後の世界で「スケベーな人ですね」と突っ込まれたり、るんな相手に「大人のキス」をしてみたりと、今回もミカさんが当たり前のように「女のコが好きな女のコ」していて楽しいです。特筆すべきは島袋(『ヒミツさん』)に
と聞かれたときのミカの受け答え(p. 178)。あの意地悪にして絶妙な演出に悶絶した読者は、あたしだけではありますまい。ミカ キミは…るんなを愛してるのか?
第壱期完、そして第弐期へ
あれだけ風呂敷を広げまくった第壱期をすっきりと収束させてみせる職人芸にまず拍手。第弐期も、CUBE壊滅の原因が×××だったり、謎の新キャラが口ずさむ歌がなぜか30年も昔のものだったりというすっとぼけ具合がたまりません。
まとめ
期待通りの一冊でした。なんか巻を追うごとに面白さもヒートアップしている気がします。特撮とバイオレンス・アクションに愛のある百合好きならば、何をおいても読むべし。