- 作者: 速野悠二
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2010/11/19
- メディア: コミック
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いろんな属性全部乗せの百合エロ退魔コメディ
学園のアイドル「みのり」が、サディスティックな淫乱幽霊「斎里子」(ゆりこ)に支配されつつ魔物と戦うという退魔コメディ。百合をベースにふたなり・SM・巨乳その他のさまざまな属性を詰め込んだ、にぎやかなエロコメです。個人的には斎里子の容赦ないサドっぷりが好き。ちなみに男女セックスこそ一度も登場しませんが、ペニスを象徴するアイテムがみのりの股間から生えるので、「ふたなりは邪道」派には合わない人もいるかもしれません。いわゆるレイプ目が苦手な方も回避推奨。
エロは基本女子同士
みのりの役目は、学園の女のコたちにとりついた「魔淫夢(マイム)の卵」を回収すること。「魔淫夢の卵」は宿主の性妄想を実現化して快楽を増幅させるという性質があり、回収するにはあるアイテムを宿主の陰部に挿入したのちキスで卵を吸い出さねばなりません。そんなわけで、みのりと女のコたちとのHシーンが毎回必ず出てきます。卵を吸い出すと今度はみのりが快楽に溺れ、斎里子によってイカされて初めて回収終了という段取りになっているため、オーガズムの場面が非常に多いのが特徴。射精なりその代替物としての潮吹きなりで1度イッたらおしまいというヘテロポルノの文脈とはだいぶ異なるエロ描写で、面白かったです。
斎里子のサドっぷりがいいですよ
体の虐め方も容赦ない上に、精神的に屈辱を与える責め方がうまいんですよこの人。いたぶる斎里子もいたぶられるみのりもゾクゾクと快感を感じていることが伝わってくるSM描写でした。そもそもみのりが斎里子のペットとして首輪をつけられているあたりからして超エロティック。
ふたなり要素について
前述の「とあるアイテム」というのは、みのりの股間に生える一種の鍵です。この鍵は魔淫夢の卵が近くにあると勝手にそそり立ち、斎里子の手か口でイかされないと外れない、すなわち卵が回収できないという設定になっています。男性器の象徴であることはあきらかで、ふたなり要素が地雷な方は避けた方が無難かも。ただし、挿入シーンではペニスというよりディルド的な使い方をされているため、気にならない人は気にならないかもしれません。
その他
- 同作者さんの前作『バージン・ロープ』と同じく、エロエロなのにグロさやエグさが少ないところがよかったです。エロ表現には強烈な誇張もたくさん出てきますが、基本的に「女のコ自身の性妄想の具現」という設定なためか、嫌味がないんですよ。
- レイプ目の表現が多めです。苦手な方は回避推奨。
まとめ
エクスタシー描写がこれでもかと続くあたりが非常に♀♀セックス的だし、斎里子のサディストっぷりもゾクゾクするしで、とても楽しく読みました。エロエロなのに陰惨さが薄いところも好印象。ふたなり要素やレイプ目は多少読み手を選ぶかもですが、いろんな属性のHシーン全部乗せの百合エロコメがツボな方なら一読の価値あり。