石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

コカコーラ社、スーパーボウルのCMに初めてゲイ・ファーザーを登場させる

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アンチゲイな法律を擁するロシアでおこなわれるソチ五輪のスポンサーだということで批判されているコカコーラ社が、スーパーボウルで放映するCMに、初めて子供のいるゲイカップルを登場させたそうです。

詳細は以下。

Coca-Cola releases first Super Bowl ad to feature gay parents | Gay Star News

CMはこちらです。0:45ぐらいで手を取り合って踊っている男性ふたりが、くだんのゲイ・ファーザーたち。


Coca-Cola - It's Beautiful - Official :60 - YouTube

同性カップルのみならず、多種多様な人種と民族を神経質なまでに散りばめている点からも、「コカコーラはこんなにも多様性を尊重していますよ」という必死のアピールが感じ取れます。なおGay Star Newsによると、このCMで使われている曲 'America The Beautiful'の作詞者キャサリン・リー・ベイツ(Katharine Lee Bates)はレズビアンだったとのこと。

ちなみに元記事もある通り、コカコーラは先日南アフリカでのキャンペーンで「ゲイ」「レズビアン」「クイア」などの語を意図的に排除していたとして批判されてるんですよね。コーラの缶を自由にデザインしてソーシャルメディアで共有しようという趣旨のキャンペーンであるにもかかわらず、これらの語を入れると「おっと。それをタイプしなかったふりをしましょう。他の単語を試してください」とメッセージが出て先に進めなかったんだそうです。同社はその後、抗議に対して謝罪しキャンペーンサイトを下げたのですが、そのときの説明も「プログラムが意図しない挙動をしていた」とかなんとか言ってて、微妙に言い訳がましかった記憶があります。

その後でこのCMを持ってくるというのは、おそらく、味噌をつけた分をなんとかして挽回しようという意図あってのことだと思うんですが、どうかなあ。LGBTコミュニティの、ソチ五輪をボイコットすべきと考えている層からは相変わらず支持されないだろうし、このCMを出したことで今度はゲイ嫌いの保守層からも反発されるだろうし、あんまり挽回らしい挽回にはならないんじゃないかなあ。やらないないよりはましだけど、やったからって特に企業イメージの改善にはつながらないんじゃないの、というのがあたしの受けた印象です。