石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

オランダ、レズビアン/バイセクシュアル母の権利を拡張

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オランダで2014年4月1日、女性同士のカップルの片方が子を産んだ場合、もう片方にも自動的に親権を与えるという法律が施行されました。これにより、同国の女性カップルは、パートナーの子と養子縁組しなくても子の両親として法的に認められることとなります。

詳細は以下。

Tientallen duomoeders naar gemeente voor ouderschap - Nieuws.nl

NOSによると、オランダでは毎年300人から400人の子供がレズビアンカップルのもとに生まれるとのこと。これまでは、生みの母でない方は、複雑でお金がかかる(お金は最低1000ユーロ、つまり約14万円かかり、手続きには2~6ヶ月必要だった模様)養子縁組手続きを経なければ子供の母親とは認められませんでした。しかし今後は、生みの母でない方も簡単な登録だけで母親になれ、離婚後も親権を持てるのだそうです。

SheWiredによると、オランダでは2001年に同性婚を認めると同時に、同性カップルが互いの子と養子縁組する権利も認めていたとのこと。今回はそこからさらにもう一段階権利が拡張されたわけですね。同国のゲイ団体COCによれば、4月1日の時点で少なくとも20組のカップルがこの制度を利用し、親権を獲得したとのことです。

ちなみにこの新制度は男性カップルには適用されず、従来通り養子縁組をする必要があるとのこと。法技術的な問題(legal technicality)とSheWiredでは説明されていましたが、今後はそこも見直していく必要があるんじゃないかと思います。結婚できます、養子がとれますというだけじゃ、まだまだですもんね。いずれにせよ日本よりはるか先を行っていることは間違いないんですけど。