石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

「変装は認めない」米交通局、ジェンダー・ノンコンフォーミングな16歳に化粧を落とせと要求

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16歳でジェンダー・ノンコンフォーミング(『男か女か』のジェンダー二元論に当てはまらない人)の米国人チェイス・カルペッパー(Chase Culpepper)さんが、運転免許試験を合格したにもかかわらず、免許証の発行を拒否されました。チェイスさんの化粧が「変装」とみなされたためです。

The DMV Refused To Give A 16-Year-Old Boy His License Until He Removed His Makeup

チェイスさんはサウスカロライナ在住。出生時に法的に割り振られた性別は「男性」ですが、普段から毎日化粧して生活しているとのこと。

こんな人です。

このチェイスさんが、母親のテレサさんと一緒に同州アンダーソンの交通局(DMV)で免許証用の写真を撮ろうとしたところ、係員から化粧を落とすようにと言われたのだそうです。

チェイスはWYFF4に対し、交通局職員はチェイスに免許証の写真を撮るには「変装してはいけない」、なぜなら「男に見えないから」と言ったと話した。

The DMV employee told Chase that he “could not wear a disguise” to take his license picture, he told WYFF4, because he “did not look like a boy.”

で、仕方なく化粧を落として免許証を作ったんですよ、チェイスさん。左が落とす前、右が落とした後。

本人は後悔していて、写真を撮り直したいと思っているのですが、規則によりそれも認められないのだそうです。

交通局のスポークスパーソンは、交通局には免許証の申請者は「アイデンティティーを偽るために」外見を変えてはならないという規則があり、この職員はそれに従ったまでだと説明しています。これに対しトランスジェンダー団体TLDEF(Transgender Legal Defense and Education Fund)のマイケル・シルヴァマン(Michael Silverman)事務局長は、「チェイスのジェンダー表現の自由は交通局職員によって制限されるべきではない」と交通局に書面で抗議。またチェイスさんのご家族は、法的アクションを起こすことを検討しているとのこと。

思うんですけど、普段から化粧をして生活している人が普段通りの顔で免許写真を撮ることのどこが「アイデンティティーを偽る」ことなんでしょうか。本人確認という点から言って、わざわざ化粧を落とさせて普段と違う顔にさせることの方がよっぽど問題なのでは。それにだいたい、化粧を変装扱いするのなら、女性という女性がありとあらゆる証明写真をすべてすっぴんで撮らないといけないことになってしまいますが、そっちはいいんですか。こんなアホな二重基準、さっさと改めるべきだよ、まったく。