両性愛者で男性と結婚している女優アンナ・パキンが、ラリー・キングの番組で「両性愛者だったのか」と聞かれ、「過去形で言うようなことじゃない」と反論していました。異性婚するとヘテロと思われてしまうという、バイセクシュアルにつきものの苦労ですね。
詳細は以下。
Morning Brew - Anna Paquin talks bisexuality with Larry King - AfterEllen.com
問題の場面はこちらです。
AfterEllenで文字起こしされているのを訳してみました。
ラリー・キング「あなたは実践をともなわないバイセクシュアルなんですか?」
アンナ・パキン「ええと、わたしは夫と結婚していて、ふたりとも一夫一婦制で幸せに結婚しているんです」
ラリー・キング「バイセクシュアルだったということ?」
アンナ・パキン「あの、過去形で言うようなことじゃないと思います。人間のセクシュアリティを、存在させなくすることはできません。そんな風なものじゃないんです」
Larry King: Are you a non-practicing bisexual?
Anna Paquin: Well, I am married to my husband and we are happily monogamously married.
Larry King: So you were bisexual?
Anna Paquin: Well, I don’t think it’s a past-tense kind of thing. It doesn’t prevent your sexuality from existing. It doesn’t really work like that.
いかに名トークショーホストと言えど、ラリー・キング、80歳のおじいさんですからね。理解できないのも無理はないかもしれません。しかし困ったことに、実は若い人でもこういう誤解をしてしまう人が少なくないというのが現状。LGBTプライドのようなセクシュアリティに敏感であるはずの場でさえ、バイセクシュアル女性が夫・子供と一緒に参加したら、他の参加者から無邪気に「あなたのようなストレート・アライ(異性愛者の支援者)の家族が応援してくれてうれしいです!」とかなんとか言われたなんて話がマジでありますもん。「異性と結婚していれば異性愛者に決まっている」というのは、偏見だよねー。
AfterEllenのこちらのツッコミもよかったです。
彼女(訳注:アンナ・パキンのこと)、よくぞ言ってくれたわ! 自分だったらラリー・キングとセックスライフについて話すだなんて想像もできない。
Good on her! I can’t imagine talking about my sex life with Larry King.
ラリー・キング、黒柳徹子と同い年ですからね。「黒柳徹子相手に自分のセックスライフを語れるか」とシミュレーションしてみると、確かにこれは相当難しいかもしれないと思いました。きちんと説明してるアンナ・パキンは偉いわ。