石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

アイダホ州退役軍人墓地、同性愛差別をやめる

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レズビアンの元海軍軍人(74)、妻と同じ墓に眠れず」の続報。米国アイダホ州での同性婚法制化にともない、同州の退役軍人事業部が、軍人の同性配偶者を退役軍人墓地に埋葬することを認めました。

詳細は以下。

Idaho Veterans Cemetery says there's no longer any reason to deny burial to vet's same-sex spouse - Eye On Boise - Spokesman.com - Oct. 17, 2014

74歳の元米国海軍軍人でレズビアンのマデリン・テイラー(Madelynn Taylor)さんは、2008年、妻のジーン・ミクサー(Jean Mixer)さんとカリフォルニア州で法的に結婚しました。2012年にミクサーさんが亡くなり、テイラーさんは遺灰を州立退役軍人墓地の自分用の区画におさめようとしましたが、アイダホ州退役軍人事業部はこれを拒否。理由は、「アイダホでは同性婚が認められていないから」。テイラーさんはこれを不服とし、訴訟を起こしていました。

2014年10月7日、第9巡回控訴裁判所がアイダホ州での同性婚禁止を違憲と判断。15日からは州内で実際に同性同士の結婚が始まりました。これらを背景に、州退役軍人事業部は10月17日金曜日、同性配偶者の遺灰の埋葬を認めると発表しました。

「当時効力のあった法律では、配偶者には(州の軍人墓地に埋葬される)資格がありませんでした」墓地管理官ジェイムズ・アープは本日語った。「法廷および州の判断が変わったため、もはやそうではなくなりました。したがって、彼女(訳注:テイラーさんのこと)の都合が付き次第、埋葬手続きを進めます」

“Based on the current law at the time, the spouse was not eligible,” cemetery Director James Earp said today. “So therefore now with the change in decision based off the courts and the state, that is no longer the case. So we will continue on now with scheduling an interment process, once she is available to do so.”

なおロイターによれば、テイラーさんはこの知らせに、今は亡き奥さんが「天国で踊っているでしょう」と話しているとのこと。生前ミクサーさんは、テイラーさんとの旅行で雑草だらけの無縁墓地を見て、「わたしを絶対こんなところに埋めないで」と言っていたのだそう。テイラーさんはそのことに触れ、「やっとジーンをクロゼットから出してあげられる」「退役軍人墓地なら、彼女が忘れ去られることはないでしょう」と語ったとのことです。

よかったねえ。

おそらくこれまでにも、望んでも同じ墓に眠れなかったカップルは少なからずいたと思うんです。その人たちは間に合わなかったけど、これからの人たちは間に合う。くだらない線引きをやめるのに、遅すぎるなんてことは絶対にないと、あたしは思ってます。