石鹸などバス用品のメーカー「LUSH」のフランチャイズ「ラッシュジャパン」が人事制度を改訂し、同性婚カップルにも異性婚と同等の結婚祝い金や結婚休暇を与えると発表しました。
詳細は以下。
同性婚にもお祝い金支給 セッケンの「LUSH」:朝日新聞デジタル
上記記事より抜粋します。
約800人いる正社員が対象。お互いの親族や友人を証人として申請書を会社に出して登録すると、1万~3万円の結婚祝い金がもらえる。5日間の結婚休暇もとれる。これまでは、男女の夫婦に限っていた。
いいねー。たいていの会社だと、あたしら同性愛者は同僚が結婚するたびにご祝儀を払い、新婚旅行中の仕事の穴埋めで懸命に働くばっかりで、自分たちには何の恩恵もないもんね。それにだいたい、会社によっては(いや、『ほとんどの会社では』かも)性的指向を隠してひたすらノンケのふりをしていないと不快な目に遭ったりもしますし。こうして会社の方から「同等に扱いますよ」とアナウンスしてくれているところなら、少しは安心できるかも。
なお同社はこの他、採用時の性的指向などによる差別を禁じたり、エントリーシートから性別欄をなくしたり、Web会員登録時の性別記載箇所に「その他」という項目を設けるなど、多岐に渡ってLGBT支援の方向に踏み出しているとのこと。ますますいいですね。
こういう取り組みって、企業のイメージだけでなく、人材確保や業績向上のためにも重要だと思うんですよね。海外のデータになりますが、LGBT労働者のうち約10人にひとりが、職場環境がLGBTに受容的でなかったという理由で離職しているそうです。また、「前の職場の福利厚生がもっとよければ辞めなかった」という人は異性愛者だと19%、同性愛者だと43%という調査結果もあります。同じ調査によると、人がひとり辞めたとき新たに補充するコストは時給労働者で5千~1万ドル(約60万~120万円)、年収10万ドルの管理職クラスだと7万5千~21万千ドル(約890万~2500万円)もかかるのだそうで、不平等を放置して人材を流出させるというのは、企業にとって決して得策ではないはず。以上のようなわけで、ラッシュジャパンの今回の改革は賢明だとあたしは思ってます。