ロシアのレズビアン権利運動家が、同国の悪名高い「同性愛宣伝禁止法」(『反同性愛法』とも)を作ったアンチゲイ政治家の面前で女同士のキス写真を自撮りしました。写真はSNSに投下され、ネットを席巻しています。
詳細は以下。
Russian Women Lock Lips in Photo With Anti-Gay Lawmaker | News | The Moscow Times
写真はこちら。
TT "@Moscow_advokat: That awkward moment when you are Vitaly Milonov pic.twitter.com/AM2jnGciM9"
— Rights in Russia (@rightsinrussia) 2015, 2月 1
この写真はロシアのSNS「フコンタクチェ」に "Kseniya Infinity" なるアカウントが投下したもので、LIFE NEWSによれば、キスをしている女性はサンクトペテルブルクのレズビアン・クラブの代表者「 Ксения(xenia)」さんとその友達だそうです。場所は、モスクワ発サンクトペテルブルク行きのエアロフロート機内。真ん中右寄りの黒縁眼鏡の男性が、同国でゲイ弾圧に使われている「同性愛宣伝禁止法」(反同性愛法)を作ったヴィターリー・ミロノフ(Виталий Милонов/Vitaly Milonov、『ビタリー・ミロノフ』とも)議員です。
ミロノフ氏はまた、昨年サンクトペテルブルクのゲイバーに警察機動隊を踏み込ませ、多数の未成年者を逮捕させたことでも知られています。最近だとほら、ロシアで法律上の性別が「男性」であるトランスセクシュアル女性が女性パートナーと結婚したとき、「登記所職員を反逆罪で裁判にかけよ」と怒り狂ってた保守派議員がいたでしょう。あの議員が、このミロノフ氏です。
同氏はこの写真に関して、通信社「FlashNord」に、「あのいかれた愚か者どもは、勇敢にも写真を撮った後飛行機の端まで走って行き、そこに座って、フライトが終わるまで頭を突き出すことすらしなかった」と語ったとのこと。
おそらく議員は皮肉のつもりで「勇敢にも」と言ってるんだと思いますが、実際勇敢だと思うのよこの2人。アンチゲイな事件などへの抗議として大人数でキス・インをした例ならよく見かけますが、飛行機で乗り合わせた政治家にとっさのセルフィーで抗議するというのは初めて見ました。
余談ですが、この写真、早くもこんなコラを作った人がいて笑っちゃいました。
Виталий Милонов. Просто 10 из 10. pic.twitter.com/6pwjCKLkoR
— Никита (@GrafBash) 2015, 2月 2
右側の白黒写真の元ネタがわからないお若い方のために一応説明しておくと、これ、ブレジネフとホーネッカーの有名なキスシーンですよ。考えてみれば、これがOKな国で今さらレズビアンがキスしたら「いかれた愚か者」扱いっていうのもおかしな話で、それをからかってるコラなんでしょうね。