ジェンダー・ニュートラルな公衆トイレが探せるiPhoneアプリ「Refuge Restrooms」がリリースされました。iOS7.0以降対応で、世界中で使用可能。トイレ情報はユーザが自由に追加することができます(もちろん日本からも!)。
詳細は以下。
This iPhone app could help solve a real problem for transgender people · PinkNews
公式サイトの説明によると、このアプリは「Safe2Pee」という今は無きWebサイトの後を継いで作られたものなんだそうです。4500箇所のトイレが登録されていた「Safe2Pee」のデータをもとに、ユーザからの情報でさらにデータベースを充実させたものだとのこと。リリース日は、2015年3月7日です。
アプリの使用画面はこんな感じ。
The following screenshots are from the forthcoming iOS application. These are part of the onboarding process. pic.twitter.com/UxFPvz9aM1
— REFUGE restrooms (@REFUGErestrooms) 2015, 2月 18
This next screenshot shows off the detail view of a #RefugeRestrooms restroom listing. pic.twitter.com/Wx67ZlIBLE
— REFUGE restrooms (@REFUGErestrooms) 2015, 2月 18
And this last one highlights that our search not only works near you it works worldwide! #RefugeRestrooms #ios pic.twitter.com/vAN8VrvdRL
— REFUGE restrooms (@REFUGErestrooms) 2015, 2月 18
このようなアプリが必要な理由を端的に表したイラストがこちら。
#TransLivesMatter: Finding a safe toilet for #transgender people just got a lot easier! http://t.co/k7FN8f42Fz #tech pic.twitter.com/BMS5bsS3UP
— PinkDotSG (@PinkDotSG) 2015, 3月 10
向かって左の女性用トイレには「入ると叫ばれる」、右の男性用トイレには「入ると叩きのめされる」との貼り紙。トランスやインターセックス、ジェンダー・ノンコンフォーミングなどの人々がトイレで直面させられがちなリスクです。でも、どのジェンダーの人でも安全に使えるトイレ(ジェンダー・ニュートラルなトイレ)があれば、こんなリスクはなくなります。
ジェンダー・ニュートラルなトイレがどんなものなのか想像しにくい人には、BuzzFeedが作成したこちらの動画が参考になるのでは。
2:04あたりに出てくるピザ屋さんのトイレをごらんください。日本人なら「あれ、これ喫茶店とかのトイレでよくあるやつじゃ?」と思うかも。そう、独立した個室トイレのドアに男女両方のマークをつけて、「男性も女性もどっちでも使っていいですよ」状態にしてあるやつ、あれは立派な「ジェンダー・ニュートラルな」トイレなんです。別にそう特別なもんでもないでしょ?
この動画でナビゲーターをつとめているトランス女性・ドリアンさんは、ヘイトクライムで顔面を銃で撃たれて右目を失い、現在は義眼を入れているのだそうです。トイレはトランスジェンダーへの暴力が起こりやすい場所なので、彼女は現在、南カリフォルニアじゅうにジェンダー・ニュートラルなトイレを増やす活動に取り組んでいるとのこと。
話をアプリに戻すと、「Refuge Restrooms」のWebサイトから今検索してみた限りでは、日本のトイレはまだ登録されていないようでした。まだ新しいアプリだということもあるでしょうし、日本語バージョンがないせいもあるのかもしれません。大事な情報だし、共有が進むといいと思うんだけどな。海外から来る人にも役立つでしょうし。ほら、オリンピックだってあるし。