2015年5月12日、スウェーデンの平和団体が、ゲイゲイしいネオンサインとソナーを使ってロシアの領海侵入を阻止する「歌う水兵海中防衛システム」をバルト海に設置したと発表しました。
詳細はこちら。
Swedes Are Trolling Russia With A Pro-Gay 'Singing Sailor'
装置の様子はこちら。
Sweden is deploying gay propaganda to keep Russian submarines at bay. http://t.co/gonUEKjX30 by @susarm pic.twitter.com/JVT0SFWeY9
— max seddon (@maxseddon) 2015, 5月 11
アップで見るとこんな。ブリーフ姿の水兵の絵の下に、「1944年からゲイなスウェーデンにようこそ」と書き添えられています。1944年とは、スウェーデンが同性愛を非犯罪化した年のこと。
Got to love the #Swedes - @svenskafreds' campaign, Welcome to Sweden, gay since 1944 - http://t.co/nKGOlFnPzz pic.twitter.com/e8VRdbXDME
— OutThere (@OutThereMag) 2015, 5月 12
この蛍光色の水兵さん、アニメーションで腰をくねらせるんですよ。実際の動きは、以下の動画の0:53あたりをごらんください。
この装置はさらに、ソナーを使って水中で「あなたがゲイならこちらにどうぞ」というモールス信号を発しており、通りかかった潜水艦がキャッチできるようになっているとのこと。
ここ数ヵ月、スウェーデン近海では潜水艦とおぼしき不審な物体が何度も目撃されています。この「歌う水兵」は、昨年10月にロシア国籍とみられる潜水艦が出現したストックホルム諸島沖に設置されました。装置を設置したスウェーデン平和・仲裁協会(Swedish Peace and Arbitration Society、SPAS)の狙いは、(1)ロシア政府による、LGBTの人びとへのひどい扱いを非難すること、(2)スウェーデン政府に領海防衛についてこれ以上の軍事化以外の方法を考えるよう訴えることだそうです。以下、同団体のAnna Ek代表のことば。
「もしあらゆる人が、争いを外交によって、または民主主義の発展や人権を支持することによって解決しようと決意すれば、世界の争いは今よりずっと少なくなるだろうとわたしは確信しています」
“If everyone just decided to resolve conflict with diplomacy or support for democratic developments and human rights, I’m pretty sure we’d see far less conflict in the world.”
というわけでこれ、一見単なるジョーク企画のように見えて、実はもっと深い意味があったんでした。こういうのを思いつく発想力もすごいし、本当に作って海に仕掛けちゃう行動力はもっとすごいわ。見習いたい。