石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

レズビアンTシャツの女子高生、停学処分取り消しに

Nobody Knows I ' m a Lesbian Tシャツ100?%プレミアムコットン US サイズ: L カラー: ホワイト

「米高校生、レズビアンTシャツで停学処分に」の続報。米サウスカロライナの高校が、胸に"Nobody knows I'm a lesbian"と書いたTシャツを着ていた女子生徒の停学処分をくつがえしたそうです。

詳細は以下。

'I'm a Lesbian' Shirt Gets Student Suspended in South Carolina - US News

この生徒は同州チェズニーにあるチェズニー・ハイスクール(Chesnee High School )の最上級生、Briana Popourさん。彼女はオープンリー・レズビアンで、周りの生徒は誰もこのTシャツを問題視していなかったのに、校則の「気を散らす服、露出度が高い服、過度に挑発的な服、あるいはそれ以外で規律を乱すとみなされる服装は認められない」という条項に違反するとして、校長から停学を言い渡されていました。

US Newsの取材に対し、学校区のスポークスウーマンであるロンダ・ヘンダスン(Rhonda Henderson)氏は以下のように表明したとのこと。

「お問い合わせのあった、服装規定に関する懲戒の決定はくつがえされました」と彼女は言う。「校内の大人の中には例のシャツが不快で有害なものだと思う人がいる一方、生徒達はほとんど気にしていないと学校当局が理解しましたので」

“The dress code disciplinary decision you inquired about was overturned,” she says, “when administration realized that although the shirt was offensive and distracting to some adults in the building, the students were paying it little attention.”

この停学処分がニュースとなって以来、複数の専門家が、停学は表現の自由を保障した合衆国憲法修正第一条に違反している疑いがあると指摘していました。かつてベトナム戦争反対の黒いリストバンドを学校でつける権利の有無を争い、まさに合衆国憲法修正第一条を根拠に勝訴したメアリ・ベス・ティンカー(Mary Beth Tinker)さんは、Brianaさんの停学処分取り消しについて以下のようにコメントしています。

「Brianaが自分を主張し、彼女のお母さんが娘がそうする権利を支持したことを嬉しく思います」とティンカーは述べた。「校長先生が、プライドが高すぎて過ちを認められないところを生徒たちに見せなかったことにも感心しました」

“I'm glad Briana spoke up for herself and that her mother supported her right to do that,” Tinker says. “I also admire the principal for showing students that he's not too proud to admit a mistake.”

「プライドが高すぎて過ちを認められない」っていうのは、日本の学校でもしょっちゅう起こっていることですよねー。たとえば組体操の危険性がさんざん指摘されているのに絶対にやめようとしないこととか、まさにそれでしょ。こういうありがちなパターンにはまらなかっただけ、チェズニー・ハイスクールはまだましなのかも。それからもうひとつ、いくら偏見やホモフォビアがあるにせよ、その一方で最終的には憲法や裁判所の判断が尊重される国っていうのはいいなと思いましたよ。好きなもん着て残りのハイスクール生活を満喫してね、Brianaさん。