石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

ギリシャでシビルパートナー法案発表

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ギリシャの法務・透明性・人権省のニコス・パラスケヴォプロス(Nikos Paraskevopoulos)大臣が、同性カップルに既婚異性カップルと同等の権利を与えるシビルパートナーシップ法案を発表しました。ただしこの法案では、養子をとる権利は保証されていないとのこと。

詳細は以下。

Same-sex couples in Greece could soon have civil partnerships · PinkNews

パラスケヴォプロス大臣によれば、このパートナーシップ法により市民権、相続問題、税、公務員法上の権利がカバーされるとのこと。法務・透明性・人権省は、同性カップルが養子を迎えられるか否かの議論は今後の課題としているそうです。

あのギリシャで未だに同性カップルに何の法的保護もなかったというのは意外な気もしますが、最近発売された古代ギリシャ本『古代ギリシャのリアル』(藤村シシン、実業之日本社)(余談ですけどものすごくおもしろい本なので超おすすめ)によると「古代ギリシャは一度完全に滅んでいるため、現代のギリシャ人と直接的な血の繋がり、歴史の繋がりがありません」(p. 28)とのことなので、実は意外でもなんでもないのかも。それに、よく考えたら現代ギリシャ人ってキリスト教徒ですしね。

ちょっと調べてみたところ、現代ギリシャは2008年に異性同士のカップルのみを対象とするシビルユニオン法を可決し、2013年に欧州人権裁判所から「同性カップルの排除は差別」との判断を示されていた模様。そこから2年たって、ようやく今回のような動きが出てきたというわけです。制限つきの制度ではありますが、それでも一歩前進ですね。