BuzzFeedがTumblrなどから収集した、LGBTキッズとその両親の会話集(子供視点)が大変面白いです。世の中、「LGBTの子供=親に理解されず可哀想」というステレオタイプもある一方で、案外こんなファニーな日常もあるのよ。
詳細は以下。
16 Parents Of LGBT Kids Who Just Don't Get It
上記リンク先の元記事では全16種の会話が紹介されてるんですが、うち3つだけ訳します。
1. オヤジギャグは万国共通
(セクシュアリティーを父さんに説明しようとしているぼく)
ぼく「そんなわけでバイセクシュアルだという自認があるんだ」
父「男性のパートナーができるかもというわけか」
ぼく「うん」
父「または、女性のパートナー」
ぼく「うん」
父「だからバイだというわけだな」
ぼく「うん」
父「それじゃ、パートナーがいないときはスタンバイなのか」
ぼく「」
ぼく「」
ぼく「」
ぼく「あの、今なんて」
2. 母とGrindr
母「ハニー、母さんGrindr(訳注:ゲイ向け出会いアプリの1種)をダウンロードしたよ。おまえに男を探そう。一緒に」
ぼく「ママ、やめて」
母「息子には幸せでいてほしいのよ」
母「『オラオラ系タチ専』って何」
3. 母と文学
母、ぼくに人生の現実的目標を与える
母「どうしてもう本を読まないの」
ぼく「二次創作は読むよ」
母「どうしてほんものの本を読まないの」
ぼく「悪いけどゲイのキャラが出てくる本が読みたいんだよね」
母「ちょっと待って、LGBTフレンドリーな文学ってそんなに少ないの」
ぼく「少ないよ」
母「ということは」
ぼく「あー……自分で書けばいいのか」
母「ゲイフィクションを書きなさい」
ぼく「……」
母「ゲイのシェイクスピアになりなさい」
訳出したのはたまたまゲイ/バイ息子とその親の会話ばかりになってしまいましたが、元記事にはレズビアンやパンセクシュアルの子から見た会話もあって、そしてたぶんあたしのまずい訳で読むより原文のまま読んだ方が笑えると思います。ぜひそちらもどうぞ。
約2ヶ月前にこちらのエントリを書いて以来、ブログの方針をちょっと変え、LGBT関係のヘイトクライムや自死、バックラッシュなどのニュースもなるべく紹介するようにしてきたんですが、2ヶ月やってわかりました。キッツイわ、これ。訳しててHPがゴリゴリ削られるわ。そんな中、たまにこういう微笑ましい日常あるあるネタを見つけると、砂漠のど真ん中でオアシスにたどりついた旅人のような気分になります。そうなんだよ、別にLGBT人生、大変なことやつらいことばっかりじゃないし、こんな楽しいお父さんお母さんだっていっぱいいるんだよ。悲惨なニュースの紹介をやめるつもりはさらさらありませんが(だって黙ってると『なかったこと』にされちゃうし)、その一方でなるべくこういうホッとする小ネタも積極的に拾って、うまくバランスを取って行けたらいいなと思ってます。