石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

息子がトランスジェンダーと知った母、腕のタトゥーをアップデート

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カナダの3児の母、リンジー・ピース(Lindsay Peace)さんが、娘だと思っていた長子が実はトランスジェンダー男性だったと知り、それに合わせて自分の腕のタトゥーのデザインをアップデートしました。

詳細は以下。

Calgary Artist Updates His Wife's Tattoo For A More Accurate Image Of Their Son

まずはタトゥーの変化をどうぞ。左がビフォー、右がアフターです。

左の写真のタトゥーには、襟元に青紫のリボン(または花?)をあしらったピンクのワンピース姿の女の子がタンポポの綿毛を吹いているところが描かれています。女の子の髪型はピッグテール。右の写真では、子供の服装がTシャツと半ズボンになり、髪はショートカットに、そしてリボンの部分はTシャツの襟元にさしこまれたぱちんこに変わっています。

このタトゥーのモデルは、リンジーさんの息子、エース(Ace)さん(15)。彼は生まれた時に割り振られた性別こそ女性でしたが、性自認は男性で、2014年の大晦日にトランスジェンダーであることをカミングアウトしたのだそうです。

リンジーさんのタトゥーはもともと、夫でエースさんの父親であるスティーヴ(Steve)さんが入れたもの。スティーヴさんはタトゥー・パーラー「イマキュレート・コンセプト・タトゥー(Immaculate Concept Tattoo)」で働くプロのタトゥー・アーティストで、この修正もスティーヴさんの発案でなされたのだそうです。ふたりはタトゥーのデザインを変えることをエースさんが15歳になるまで秘密にしておき、完成してからサプライズで見せたとのこと。エースさん、すごく喜んだそうですよ。いいご両親だなあ。

一旦入れたタトゥーを後からどうにかするというと、ジョニー・デップがウィノナ・ライダーと別れた後、腕の"Winona Ryder Forever"(ウィノナよ永遠に)を"Wino Forever"(酒飲みよ永遠に)に変えたとか、古川柳で言うところの「ふてえアマ 腕に火葬が二つ三つ」とか、そういうあんまり格好よろしくないものしか咄嗟には思い出せなかったんですが、こういうアップデートもありなんですね。技術的にこんなことが可能だとも知りませんでした、プロってすごいわ。そして、リンジーさんとスティーヴさんの愛がまたすごいわ。

スティーヴさんは以下のように話しているとのこと。

「自分の子供は支えなくては。親として、(カミングアウトを)聞いたときは大変ですが、子供のために強くならなければ。自分のペースでそのことに折り合いをつけ、100パーセントの支援を与えなければなりません」

"You have to support your kids. I mean, it's tough when you hear that as a parent, but you have to be strong for your kids. You have to come to terms with it yourself, on your own time, and just have to offer 100 per cent support."