2016年1月7日、米国オレゴン州で、レズビアンカップルが所有する車に"Fag"(『ホモ野郎』)という文字の形の傷がつけられる被害が発生。このカップルが車に傷をつけられるのは3度目ですが、警察はヘイトクライムとは考えていないとのこと。
詳細は以下。
地元TV局による報道はこちら。
被害に遭ったカップル、ジェナ・ドウアティ(Jenna Dougherty)さんと妻のメーガンさんは、1年ほど前に購入したスバル車に、まず2015年11月に助手席側のドアに傷をつけられ、さらにその1週間ほど後に運転席側に傷をつけられていました。その時点ではまだ許容範囲だと思っていたのものの、今回付けられた引っ掻き傷の"fag"という語は同性愛者への非常に強い侮蔑の意味を持つため、通報するに至ったのだそうです。
「わたしは本当に動転しました。妻が知ったら本当に動転するに違いないと思いました。というのは、わたしが思うに、あのことばは同性愛者に対するもっとも侮辱的な呼び名だからです」とジェナは言った。
"I was really upset and I knew my wife was gonna be really upset because that in my opinion's the most offensive word that you can call somebody that's gay," said Jenna.
Advocateの指摘によれば、性的指向を理由として人の所有物に故意に物質的ダメージを与える行為は、オレゴン州のヘイトクライム法に抵触するのだそうです。しかしながら、警察はこれをヘイトクライムとはみなしていないとのこと。理由は「証拠不十分」。最大限に好意的に解釈するならば、犯人がジェナさんたちの性的指向を知らず、単に行き当たりばったりで"Fag"と傷をつけた可能性を除外できないとか、そういうことなのでしょうか。でも、こんな行為をただの器物損壊扱いで捜査されてたんじゃ、地域の同性愛者は枕を高くして眠れないと思うんですが。この手の破壊行為がエスカレートして放火されちゃう(例1、例2)ことだってあるんですからね。
以下、ジェナさんの弁。
「自分の物にこんなことをする人がいるときに、ここは安全だとか安心できるとか思うことは難しいです」
"It's hard to feel safe and comfortable being here when people are doing this to your stuff,"
本当にそうだと思います。警察、仕事しろ。