英世論調査会社Yougovが2016年1月に実施した調査で、英国国教会の信者で同性婚に賛成する人が45%、反対する人が37%という結果が得られたそうです。賛成派が反対派を上回ったのは、これが初とのこと。
詳細は以下。
Church of England members back same-sex marriage | World news | The Guardian
英国国教会の最高指導者であるカンタベリー大主教は同性婚を支持していません。アングリカン・コミュニオン(大司教座を中心とする全世界の教会連合)は2016年1月、同性婚支持の姿勢を理由として、米国聖公会の会員資格を3年間停止にしたばかり。しかしながら、その後Yougovが英国全土の計6200名以上を対象に実施した調査によれば、英国国教会の信徒を名乗る人のうち、同性婚に賛成すると答えた人は45%、反対すると答えた人は37%だったのだそうです。3年前の同様の調査では賛成38%に対し反対47%だったとのことで、つまり教会のトップの意向がどうあれ、信徒の意識は急速に変わってきているということみたい。
そう言えば米国でも昨年、ほぼすべてのキリスト教団体で同性愛の受容度が上がってきているとする調査結果が発表されていましたっけ。英米のみならず世界の約9割の国々で同性愛者への受容度が高まりつつあるという報告もありましたし、もはやこれは時代の趨勢なのかも。
ちなみに今回の調査では、英国全体では56%が同性婚を支持しているとわかったとのこと。これらの数字を踏まえ、福音主義者でオープンリー・レズビアンのジェイン・オザンヌ(Jayne Ozanne)氏は以下のように発言しています。
「これらの数字は、私たちの多くが既に気づいていることを、すなわち、英国国教会の指導者は信者とはなはだしく歩調が合っていない上に、社会全体からはもっとずれているということを示しています
“These figures confirm what many of us have known for some time: that the Church of England leadership is seriously out of step with its members, and even more so with society at large.
「英国国教会は今や、どうしてわたしや他の人たちを今のようなやり方で差別しているのかを国に対して説明するという、大きな課題に直面しているのです。
“The church now faces a major challenge to explain clearly to the nation just why it discriminates against people like me and others in the way that it does.
ほんとほんと。ただでさえ信者が減っているのに説明まで拒否していたんじゃ、もう教会自体の存続が危ういんじゃない? 離婚したい一心で作られた宗派が、同性婚に反対したい一心で滅んでいくのだとしたら、それはそれで皮肉で面白い気もしますけどね。