石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

米アニメ『スティーブン・ユニバース』製作者が両性愛者としてカミングアウト

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米カートゥーン・ネットワークのアニメ『スティーブン・ユニバース』のクリエイター、レベッカ・シュガー(Rebecca Sugar)氏が、サンディエゴで開かれたコンベンションで、自身が両性愛者であることを公表しました。

詳細は以下。

Comic-Con 2016: 'Steven Universe' Creator Rebecca Sugar Comes Out As Bisexual

動画はこちら。これは2016年のコミコン(Comic-Con)でのパネルディスカッションで、シュガー氏のカミングアウトは46:20あたりから見ると流れがわかりやすいです。

『スティーブン・ユニバース』は、非ヘテロのカップルもいればジェンダークィアな(性別二元論にとらわれない)表現もあり、女性のエンパワメント要素ありという新しさが大いに話題になっているアニメ。上記動画の46:20のところで、シュガー氏はコミコン参加者から、本作品での女性のエンパワメントやLGBTテーマについてシュガー氏がどのような役割を果たしているのかと質問されます。氏はそこで、まず「そのほとんどが、自分のバイセクシュアル女性としての経験から来ています」と説明してから、以下のように話を続けます。

「子供には見せるべきではないテーマもあるという考え方もあります。でも、どんな人でも、誰かが誰かを愛したり誰かにひきつけられたりする物語を子供に話すものです」と彼女は言った。「子供向けのお話には、愛に関するものが本当にたくさんあります。そして、自分のような人がどのようにして愛されうるのかというお話を聞くことは、本当に大切なんです」

「わたしにとっては、大人が子供たちに同意について話したり、アイデンティティーについて話したりすることは、とても大切なんですよ……」と彼女は続け、この話題については言いたいことがあまりにもたくさんありすぎると認めた。「自分は存在しているんだと感じたいんです。そして、同じように思っている他のすべての人にも、自分の存在を感じてほしいんです」

“There’s an idea that these are themes that should not be shared with kids, but everyone shares stories about love and attraction with kids,” she said. “So many stories for kids are about love, and it really makes a difference to hear stories about how someone like you can be loved.”

“It’s very important to me that we speak to kids about consent, that we speak to kids about identity…” she continued, before admitting that there was far too much she wanted to say about the subject. “I want to feel like I exist, and I want everyone else who wants to feel that way to feel that way too.”

この「自分のような人がどのようにして愛されうるのかというお話を聞くこと」というのは、マイノリティの子供にとって本当に本当に大事だと思います。こういう思いを持ったクリエイターが第一線で活躍してくれているというのは、とてもうれしいです。

『スティーブン・ユニバース』がどんな作品なのかご存知ない方のため、最近(2016年7月19日)本国で放映されたエピソード"Mr. Greg"から、女性から女性への恋について歌い上げるナンバー"It's Over Isn't It"の場面を貼っておきます。今やこういうのを小学生がおうちのテレビで見れちゃうんだよ。女の子に片思いをしている女の子が「自分と同じような人が他にもいる!」って思えるんだよ。すごいよレベッカ・シュガー。

歌詞はこちら。