石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

若年ゲイ層の間でモノガミーが復活(米研究)

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若年層のゲイ男性は、年齢層が上のゲイ男性よりもモノガミーな関係(一対一でつきあい、浮気をしない関係)を好むとする研究結果が発表されました。

詳細は以下。

Monogamy Is Making A Comeback Among Younger Gay Couples, Study Finds / Queerty

ブレイク・スピアーズ(Blake Spears)とランツ・ローウェン(Lanz Lowen)は、18歳から45歳までの合計約800人のゲイ男性について調査し、結果をYounger Gay Men’s Perspectives on Monogamy, Non-monogamy and Marriageという本にまとめました。この研究により、若いゲイ男性の交際関係は圧倒的にモノガマス(86%)であり、現在シングルの若年ゲイ男性も、その90%がモノガマスな恋愛を求めているとわかったとのこと。若い世代のゲイたちの間では、「オープン・リレーションシップ(訳注:『恋愛(または結婚)している二人が互いを独占せず、第三者との恋愛(または性的交渉)を認める関係(出典:英辞郎)』のこと)は、前の世代のゲイ男性たちを想起させるものであり、もはや不要な旧世代のゲイ・カルチャーだとみなされている」んだそうです。

「ゲイはハッテンバで乱交ばかりしている」とか、「ゲイは浮気するから、長続きする一対一の関係は持てない」みたいなステレオタイプは日本にもありますが、ひょっとしたらこれも既に「旧世代のカルチャー」なのかもねえ。

ちなみにこの調査に参加したゲイ男性の内訳は、シングルの人(242人)、モノガマスなカップル(290組)、ノンモノガマスなカップル(127組)、モノガミッシュ(ほとんどモノガマスだが、たまに例外もある関係)なカップル45組なのだそうですが、面白いことがひとつ。モノガマスなカップルも、ノンモノガマスなカップルも、それぞれ「自分たちの関係にはサポートが足りない」と述べていたのだそうです。研究者たちは、交際関係をどれかひとつの「正しい方向」に転向させようとするのをやめ、モノガミーとノンモノガミーの両方について理性的に話し合えるような規範を作り出す必要があると結論付けているとのこと。この結論には同意だなー。何らかの「正しい方向」の関係を持たねば幸せになれないという脅しで同調圧力をかけるのもやっぱりカルチャーとして古いと思いますし、ゲイに限らず誰でも、そろそろそうした圧力から自由になっていい頃なんじゃないかとあたしは思ってます。