子供に性自認やトランスジェンダーについて教えるためのおもちゃ「サム」が、KickStarterで資金を募っています。サムはマトリョーシカ状の入れ子になった人形で、バックストーリーの動画も公開されています。
詳細は以下。
Meet Sam: a transgender toy made to teach families about gender identity
このおもちゃを開発したのは、非営利団体「ジェンダー・クリエイティブ・キッズ・カナダ(Gender Creative Kids Canada)」。同団体は、子供たちにトランスジェンダーについて教えることが将来的にトランスフォビアを食い止めることにつながると考え、このプロジェクトに着手したとのこと。
このおもちゃの見た目は、こんな感じです。大きさはいちばん大きな人形が8インチ、いちばん小さいのが4分の3インチ。対象年齢は3歳以上。
@CyborgN8VMari Hi Mari. We thought you might want to meet Sam, the world's first educational transgender toy. https://t.co/80lcCTDA0z pic.twitter.com/mnomY2yMI5
— Gender Creative Kids (@Gendercreative) 2017年6月14日
Sam, the first educational transgender toy, teaches kids about gender identity. https://t.co/1NNtcuG44P pic.twitter.com/lblbbpAhGD
— Transcend North Iowa (@transcendiowa) 2017年6月30日
サム人形が6層になっている理由は、こちらのアニメを見ればわかります。早い話が、ひとつひとつの層が、サムの成長途中でのジェンダーの探求を表しているわけです。
この人形には小冊子と電子書籍がついていて、中には大人が性自認について子供と話し合うための情報が掲載されているんだそうです。つまり、子供だけでなく保護者の教育まで視野に入れた玩具だってことですね。昨今ではトランスジェンダーのキャラクタが出てくる絵本や児童小説こそ(少しは)出てきたものの、おもちゃはまだまだシスジェンダーの独占状態ですから、こういう試みは大事なのでは。フォビアを食い止めるという意味では、トランスジェンダーやクエスチョニングの子供がいる家庭だけでなく、むしろ親も子もシスジェンダーの家庭にこそこういったおもちゃが必要なんじゃないかとあたしは思います。