石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

ラナ・ウォシャウスキーとキャスト&クルー一同から、『Sense8』ファンに感謝の動画

Sense8: Season 1 (A Netflix Original Series Soundtrack)

8月8日はNetflixドラマ『Sense8』の誕生日。ラナ・ウォシャウスキーとキャスト&クルー一同が、同番組のファン宛ての心温まるメッセージを動画で発表しました。

詳細は以下。

Sense8 cast, crew honor fans in thank you video

動画はこちら。

『Sense8』は2015年に始まったNetflixオリジナルドラマで、人種も階層も住む場所も性的指向も違う8人の主人公たちがテレパシーでつながり、共に戦うというもの。先日シーズン2で打ち切りと発表された後、ファンからの熱い呼びかけによって2時間の完結編の製作が決定したばかりです。動画内に登場するのはラナのほか、ディレクターのトム・ティクヴァ、ジェイムズ・マクティーグ、主役8人のキャスト(ペ・ドゥナ、ジェイミー・クレイトン、ティナ・デサイ、タペンス・ミドルトン、マックス・リーメルト、ミゲル・アンヘル・シルベストリ、ブライアン・J・スミス、トビー・オンワミア)、他のサブキャラのキャスト(フリーマ・アジェマン、アルフォンソ・エレーラ)など。

動画の内容は、同番組の突然の打ち切りの話から始まって、それに対するファンの「本当に、率直に言って信じられないほどの」リアクションから完結編の製作が決まったこと、それは祝うべきことであることなどが、『Sense8』の名場面とともに語られていくというもの。キャストとクルーが今年訪れたバンクーバー・プライドの映像も入っているし、「ブライアン・J・スミスが番組についてしゃべっているところに、ドラマ本編よろしくいきなりマックス・リーメルトが現れる」というような茶目っ気あふれる場面もあって、なかなか楽しいです。

7分ぐらいのところからラナ・ウォシャウスキーが話している、これまで支配的なナラティヴによって「人と人との違い」が恐れるべきもの、嘲笑すべきもの、果ては人々を分断するものとして描かれてきたことについての意見も見逃せません。そこから始まる、『Sense8』を作るにあたって彼女がNetflixに話したというこんな意見も興味深いです。

「人と人との違いについての、これまでとは違った物語を語りたいと思いました。相違はわたしたちを分け隔てるものではないんだという物語を語りたいと思いました。実際、相違というのはだれでも共通して持っているものであり、人間を根底から結びつけるものなんです」

I wanted to tell a different story about difference. I wanted to tell a story which difference is not something that set us apart from each other. It was actually fundamentally the thing that united us because difference is a a one thing that we have in common.

Netflixが番組をキャンセルした後、完結編の製作が決定されるほど大量の「情熱的な手紙や請願」がファンから届いたのは、それだけこのメッセージが届いた人がたくさんいたということなのだと思います。2018年に配信される完結編を、心して待ちます。