石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

カリフォルニアゲイ大学生殺害事件の容疑者、被害者からキスされたと主張

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米国カリフォルニアの公園で複数の刺し傷のある遺体で見つかったゲイ大学生を殺害したとして逮捕された容疑者が、被害者から言い寄られてキスされたと主張しているそうです。ゲイ・パニック・ディフェンスって加州では禁止されてたんじゃなかったっけ?

詳細は以下。

College student’s alleged killer tells police he stabbed him after the victim kissed him / LGBTQ Nation

被害者のブレイズ・バーンスタイン(Blaze Bernstein, 19)さんはペンシルベニア大学の学生で、2018年1月2日から行方がわからなくなり、9日にボレゴ公園(Borrego Park)周囲の雑木林で遺体が発見されたとのこと。詳しくはオレンジ・カウンティ保安局による以下のツイートをどうぞ。

警察はスナップチャットの記録などからハイスクールの元同級生のサミュエル・ウッドウォード(Samuel Woodward, 20)容疑者が1月2日にバーンスタインさんを車に乗せたことをつきとめ、DNAを証拠として逮捕したのだそうです。しかしながら同容疑者は、自分の手の擦過傷や爪の汚れは自分が参加していた「ファイト・クラブ」でついたもので、バーンスタインさんを車から降ろした後は彼女の家に行っていたと言っているとの由。ただし、その彼女の姓も住所も、彼は明かしていないそうです。また、匿名の情報筋によれば、ウッドワード容疑者はバーンスタインさんからキスされたとか、バーンスタインさんのことを「オカマ野郎("faggot"、強い罵り言葉です)」と呼びたいと思ったなどと話しているとのこと。

亡くなったバーンスタインさんの写真はこちらです。

そして、ウッドワード容疑者の写真はこちら。

これまでの法的議論から考えて、仮に同容疑者が実際に被害者からキスされていたとしてもそれを根拠に正当防衛を主張することは難しいと思うんですが、彼は何を思ってこんなことを言ったんでしょうかね。参考までに以下、ゲイ・パニック・ディフェンス - Wikipediaより引用します。

ゲイ・パニック・ディフェンス(英: gay panic defense)[1]は、おもに暴行や殺人を弁護するために行われる法的な抗弁の一種である[2]。この抗弁をおこなう被告は、問題となる行為がホモセクシャル・パニックと呼ばれる心理状態により一時的な心神喪失にあったときのものだったと主張する。トランスジェンダーやインターセクシャルの人間が被害者となったケースでは、こういった抗弁にトランス・パニックという言葉があてられる。2014年、カリフォルニア州は殺人事件の裁判におけるトランス・パニック・ディフェンス、ゲイ・パニック・ディフェンスを正式に禁止する最初のアメリカ合衆国の州となった[3]。この抗弁が禁じられているのはカリフォルニア州のみだが、アメリカ法曹協会は他の州でも追随するよう提唱している[4]。

ウッドワード容疑者は重罪謀殺で起訴されており、最高で懲役26年の刑になる可能性があるそうです。