オーディション番組『アメリカン・アイドル』で、ドラァグクイーンのコンテスタントのエイダ・ヴォックス(Ada Vox)が、リア・ミシェル(Lea Michele)との"Defying Gravity"デュエットを披露しました。
詳細は以下。
Lea Michele and a drag queen singing ‘Defying Gravity’ will give you chills · PinkNews
動画はこちら。
リア・ミシェルは言わずと知れた『glee』のレイチェル(Lea Michele)役の人。"Defying Gravity"はミュージカル『ウィキッド』の難曲で、これをいちコンテスタントがリアと対等に歌うのは大変なのでは……と思いきや、すばらしいパフォーマンス!!
エイダ・ヴォックスは本名をアダム・サンダース(Adam Sanders)というゲイ男性で、同番組にチャレンジするのはこれが2度目。1度目は2013年(シーズン12)で、このときはドラァグではない本人のままでトップ50まで進み、そこで敗退したのだそうです。以下の動画で、本人が当時のことを振り返っています。
上記動画によれば、エイダ(アダム)はシーズン12で敗退した後、ネットで毎日のようにセクシュアリティと体重のことで叩かれ、ひどい暴言を投げつけられたとのこと。当時彼はまだ19歳で、たいへんな苦痛を味わい、世の人々の目を避けようと試みたものの、そのことでかえって傷ついてしまったそうです。ドラァグクイーンの「エイダ・ヴォックス」というキャラクターは、この経験を経て創り出されたものだと彼は説明しています。
否定的なものすべてを通じて、なんとか自分自身を新しい人間として、もっと強い人間として作り上げたんです。思ってもいなかったようなかたちで、ぼく自身を再創造したんです。
Through all of the negativity I have managed to build myself up as a new person, as a stronger person. I have recreated myself in ways I could not have imagined.
エイダ・ヴォックスは現在同番組のTOP14まで来ています。このまま重力をぶっちぎって、天高く羽ばたいてほしいです。(なんのことだかおわかりにならない方は、以下のトニー賞授賞式でのオリジナルキャストによる"Defying Gravity"をどうぞ)