南米ペルーで2020年4月2日、ビスカラ(Vizcarra)大統領が、新型コロナウイルスの拡散対策として男女で外出可能日を分けると発表しました。これにより早くもトランスジェンダーの市民が買い物を妨害されるなどの差別を受けていると報じられています。
詳細は以下。
ペルーでは現在非常事態が宣言されており、男性が外出できるのは月・水・金だけ、女性が外出できるのは火・木・土だけとされています。LGTBIQコミュニティは、このような措置は差別を生む可能性があるとして抗議しています。そして実際、この規制が始まってわずか数時間で、トランスの市民らが街中で警察官に身元を否認されたり、「外見と身分証明書の記述」が一致しないとして自警団に買い物の邪魔をされたりするという被害が報告されているのだそうです。
同国の LGBTIQ+非営利団体Presenteのマルコ・ペレス(Marco Pérez)氏は、性別で人々を分け、力で規定に従わせようとすることがトランス・コミュニティを危険にさらしているとし、以下のように話しているとのこと。
「人々を分けること、そして出生時に割り当てられた、もしくは身分証明書に記載された性別のカテゴリーを使用するということは、大統領が講じえたなかで最悪の措置でした。身分証明書の名前と性別を変更できない人々が、『違反者』という立場に追い込まれてしまうからです。大統領はこのような住民らを軽視して、訓練を受けていない人たちの手に治安をゆだねているのです。警察や軍隊がトランス・コミュニティに対する暴力の主役だという報告はたくさんあるんですよ。わたしたちに暴力をふるっている、そしてこれまで歴史的に暴力をふるってきた彼らに今わたしたちの世話をやらせるだなんて、常軌を逸しています」
“Separarnos y usar la categoría del sexo asignado al nacer o el que aparece en el DNI fue la peor medida que pudo haber tomado el presidente porque pone en situación de vulneración a una comunidad que no puede acceder al cambio de nombre y sexo en el DNI. Está dejando de lado a esta población y está dejando que nuestra seguridad esté en manos de personas que no están capacitadas. Hay muchos informes que señalan que la Policía y las Fuerzas Armadas son los principales agentes de violencia contra la comunidad trans. Entonces pedirles a estas personas que nos violentan, que nos han violentado históricamente que ahora nos cuiden es indignante”,
生活に必要なものを買いに行けなくされたら死んじゃうよ。ちなみにビスカラ大統領はこの性別による外出規制に関して、「軍隊と警察はホモフォビックな態度をとらないよう訓練を受けている」と話しているとのことですが、その警察官がトランスジェンダー(またはゲイ)の人を不当逮捕して直腸に警棒突っ込んで拷問してたのを10年以上おとがめなしで放っておいた国で何言ってんだと思います。この雑な外出規制が早急に改められることと、他国の思慮の足りない為政者がうっかり同様の規制を導入したりしないことを願います(パナマではもう同様の規制が実施されちゃってるみたいですが……)。