南米チリの裁判所が、女性同士のカップルを両方とも子の正式な母親として登録するよう住民登記所に命じる歴史的判決を下しました。
詳細は以下。
歴史家のEmma de RamónさんとパートナーのGigliola Di Giammarinoさんは、生殖補助医療によって2017年に息子のAttilioちゃんを授かり、双方を母親として公式書類に登録するよう求めていました。が、住民登記所(Registro Civil)はシステム上登録できるのはひとりの母親とひとりの父親だけだとして、Attilioちゃんを出産したDi Giammarinoさんのみを母親としていたのだそうです。
de Ramónさんらの訴えは控訴裁判所でも最高裁判所でも認められず、ふたりは戦略を立て直して2019年12月に新たに裁判を起こしたとのこと。そしてついに、サンティアゴ第2家庭裁判所のマカレナ・レボジェド・ロハス(Macarena Rebolledo Rojas)判事が「チリ国家の義務は、差別なく、あらゆる形態の家族に保護を与えることである」として、住民登記所に対しde RamónさんをAttilloちゃんの第2の母親として登録するよう命ずる歴史的判決を下したんだそうです。結果として日本時間で2020年7月11日、Attilioちゃんの出生証明書の母親欄に、de RamónさんとDi Giammarinoさんの名前が両方記載されたとのこと。
このご家族の写真はこんな。
Agradecemos a ls 27 senadorxs q votaron favorable el proyecto de DDFF. Instamos a ls 13 q votaron en contra a pensar: nuestrxs hijxs existen y nuestras familias no son reconocidas. Somos ciudadanxs de 2a clase: eso no puede seguir @IgualesChile @lilyperez @desbordes @jbellolio pic.twitter.com/NmRjyJvGkO
— Emma de Ramón (@EmmadeRamon) July 2, 2020
ちょっと探したら、2017年の動画も出てきたわ。
これでチリでは先日男性同士のカップル、そして今度は女性同士のカップルがふたりとも子どもの親として認められたことになります。「同性婚は子供が生まれないからダメダメダメダメ絶対ダメ!」みたいなことをいまだに言っている人は、たぶんこういうニュースも画像も動画も見ないか、見ても自分にとって都合が悪いから一瞬で忘れるかの二択(そして、そもそも異性愛者は子供ができない年齢や身体的コンディションであっても結婚できてしまう以上、生殖は別に結婚の条件ではないという事実は無視)なんだろうなー。それでもくじけずに紹介し続けますけどね、こういうニュース。伝わる人のもとにはちゃんと伝わってるって、わかってますから。