石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

ゲイカップルに4人の子の養育権認める コスタリカ

f:id:miyakichi:20200907035259j:plain

先日平等な結婚が認められた中米コスタリカで、あるゲイカップルが、5年間育ててきた里子4人の法的な親となることを認められました。

詳細は以下。

elclosetlgbt.com

弁護士のセルヒオ・リベラさん(Sergio Rivera, 50)と商店主のラモン・ゴンサレスさん(Ramón González, 45)は、25年間交際している同性カップル。5年前から、2歳から8歳までの4人の異母きょうだいを育てています。ふたりがこの子らを引き取ったのは、ラモンさんが4人のうちひとりの大おじにあたり、かつ親戚の中でこの子たちを欲しがったのも、育てることができたのもラモンさんだけだったからです。子供たちはそれまで1年半の間、きょうだい同士バラバラにされてシェルターや慈善施設、親戚宅などを転々としており、4人全員が施設に送られそうになった時に助けに現れたのがこのゲイカップルだったのだそうです。

生物学的につながりがあるということで、司法はラモンさんが里親として子供たちを預かることを認めました。しかしラモンさんにもセルヒオさんにも親権は認められず、セルヒオさんに至っては法的には「他人」のまま。そこから長い長い手続きを経て、ようやくふたりともこの子たちと養子縁組ができるところまでこぎつけたのだそうです。ここまでの道のりは容易ではなく、正面から差別を受けることもあれば、子供の言語療法士の先生から、「お子さんはまるで父親がふたりいるかのように話している」と言われることもあったのだとか。父親は実際にふたりいるのに、固定観念のせいで子供がおかしなことを言っていると思われてしまったんですね。

なお、子供たちはセルヒオさんとラモンさんが実親ではないことを理解しており、母親についても「ママはいるけれど、君たちの面倒を見ることができないんだ」と説明されているとのこと。心理的支援や学習支援も受けていて、今ではすっかり「ボール遊びが大好きな、幸せな子供たち」となっているのだそうです。

ちなみに現在、新型コロナウイルスのパンデミックのため、このカップルの結婚と養子縁組の手続きは進んでいないとの由。しかしセルヒオさんたちには不安はなく、「制度は私たちの敵にはならず、5年間の歴史が勝つと確信しています」と話しているとのこと。

コスタリカ、ほんのちょっと前まで同性婚を認めるか否かで揉めに揉めてたのに、認められたとたんにもうこんな動きが出てるんですね。このままゲイペアレンティングがどんどん当たり前になっていって、子供を愛していて育てる力もある人のもとで育つ子が増えるといいな。