石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

今週の未紹介LGBTニュース(2017年8月13日)

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P!NK姐さんまたやる。トランプ批判のアンセム“What About Us?”

P!nk Reemerges with Queer, Political Anthem 'What About Us?' | PRIDE.com

2006年にシングル"Dear Mr. President"でジョージ・W・ブッシュを痛烈に批判したP!NKが、今度はトランプに真っ向から疑問を突きつける“What About Us?”という曲を発表。さすがP!NK姐さん、やると思ってた。上記動画はリリックビデオなので、歌詞も見ることができます。

エレン・ペイジとエマ・ポーターのクィアなダンス・パフォーマンス「Slack Jaw」

Ellen Page gives an emotional dance performance in queer-themed ‘Slack Jaw’

2014年にレズビアンとしてカミングアウトしたカナダ人女優エレン・ペイジ(Ellen Page)と、彼女の現カノだと報じられているダンサーのエマ・ポーター(Emma Portner)による4分間のダンス・パフォーマンスが発表されました。振付はエマ・ポーターだとのこと。

動画はこちら。


英図書館でドラァグクイーンが読み聞かせ 自由と受容を子供らに教える

This library programme is teaching kids about freedom and acceptance – through drag queens · PinkNews

英ブリストルの図書館で、児童向けの新イベント「ドラァグクイーン読み聞かせタイム(Drag Queen Story Time)」が開催されたというニュース。前にもちょっとだけお伝えしましたが、図書館でのドラァグによる読み聞かせは米国に先例があり、その成功を知ったThomas Canhamさんという方がこのイベントを企画したのだそうです。参加されたドラァグクイーンの方によれば、子供たちはドラァグのキラキラっぷりと明るい色彩に魅了され、お話もお歌も大いに気に入ったとのこと。

当日の様子はこんな。

「子供たちを力づけ、自分を偽らなくていいんだ、最高のバージョンの自分でいていいんだとわかってもらいましょう」と、読み聞かせタイムに参加したドラァグクイーンのひとり、ミス・ビーヴァーは語った。

「男の子がプリンセスの恰好をしたいと思って、女の子がバットマンの恰好をしたいと思ったとして、そうしたければやっちゃえばいいのよ! これが、わたしたちがしようとしていることのすべてです。アジェンダ(訳注:これはホモフォビックな人がよく主張する、『ゲイは子供たちをゲイに変えようというアジェンダ(計画)を持っている』という根も葉もない陰謀説の話です)はなし、脚本もなし」

“Let’s empower them to realise that it is ok to be you and to be the best version of you,” Miss Beaver, one of the drag queens involved with Story Time, said.

“If a little boy wants to dress as a princess or a little girl wants to dress as Batman, then if that’s what you want to do then go for it! This is all that we are trying to do. No agenda, no script.”

バンクーバー・プライドを訪れたスティーヴン・アメルのInstagramにヘイトコメント殺到 アメル「来年はプライド・マーチを歩く」と返事

Stephen Amell Attended Vancouver Pride—And Internet Trolls Had A Cow About It | NewNowNext

ドラマ『ARROW/アロー』主役のカナダ人俳優、スティーヴン・アメルが今年のバンクーバー・プライドを訪れ、写真を2枚Instagramに載せたところ、ヘイターからのネガティブなコメントが殺到したというニュース。アメルは一歩も退かず、「来年バンクーバーにいたら、今度はプライド・マーチで歩く」と発言しています。

なお、騒ぎの大元となった写真はこちら。


自称クリスチャンの家族がレズビアンのウェイトレスへのチップ拒否 レシートにヘイトコメントを書いて去る

Lesbian server received no tip at Illinois restaurant because she 'doesn't love Jesus'

米イリノイ州のレストランで、クリスチャンを名乗る家族がウェイトレスのサマンサ・ヒートン(Samantha Heaton)さんへのチップ支払いを拒否し、レシートに「イエス様を愛していない人にチップは出せません!」「悪いタトー(原文では"tattoo"にすべきところを"tatoo"と間違った綴りで書かれています)」と書いて立ち去ったというニュース。どうやら、サマンサさんの腕に入っていた、レインボーカラーのイコールマーク(イコールは平等のシンボルです)のタトゥーがお気に召さなかったらしいです。

タトゥーとレシートの写真はこちら。

ちなみにサマンサさんは、「ある人から『もし時間が遡れたら同じタトゥーを入れたか』と訊かれましたが、『いいえ、もしそうなったらもっと大きいタトゥーにする』と答えました」と言っているとのこと。

制服でプライド・イベントに参加したイタリアの消防士に懲戒処分

This Italian Firefighter Is Being Disciplined For Wearing His Uniform To Pride | NewNowNext

制服姿で「わたしの自由があなたの自由を守る」と書いたプラカードを持ってローマ・プライドに参加した消防士のCostantino Saporitoさんが、上層部から「(消防士の)制服を非プロフェッショナルで敬意に欠ける方法で表現した」として書面で叱責されたとのこと。彼はさらに、許可なく制服を着用したかどで聴聞を受けることになっているのだそうです。今年のニューヨーク・シティ・プライドじゃ、トランスジェンダーの消防士がグランドマーシャルとしてマーチを率いることになっているのに、この差は一体。

米ミズーリの高校、ゲイ生徒2人の選んだ文章をイヤーブックから無断で削除

Gay High Schoolers' Quotes Removed From School Yearbook | NewNowNext

米国のハイスクールには、日本の卒業アルバムによく似た(ただし卒業年度以外も作る)「イヤーブック」なるものがあります。そのイヤーブックで、生徒ひとりひとりの顔写真の下にその生徒のお気に入りの名句・名言を載せるならわしがあるミズーリ州のある高校が、2人のゲイ生徒が選んだ文章を勝手に削除し、彼らの写真の下だけ空白にしてしまったのだそうです。ふたりが選んでいた文章というのは、こちら。

「もちろんぼくはおしゃれだよ。クロゼットにいた間、ずっと時間を無駄にしてたわけじゃないんだ」

“Of course I dress well. I didn’t spend all that time in the closet for nothing.”

「ハリー・ポッターに教わったことがあるとすれば、それは、クロゼットで生活させられて当然の人なんていないってことだ」

“If Harry Potter taught us anything, it’s that no one should have to live in the closet.”

ちなみに学校の言い分は、「生徒を守るため、他の生徒や生徒たちのグループの感情を害するような引用文は掲載しないことになっている」なんだそうです。

米軍人家族の過半数がトランスジェンダーの軍人を支持

Poll finds military families oppose ban on transgender troops · PinkNews

Qunnipiac Pollingによる調査で、軍人世帯の有権者の55%がトランスジェンダーの人々の入隊を認めるべきだと答えたというニュース。反対派は39%だったそうです。こないだもお伝えしましたが、米国人全体でも58%がトランスの入隊を支持しています。トランプ大統領の言う「混乱」してる人ってのはいったい誰で、何を根拠にその人たちの心証だけが重視されてるわけ?

米フロリダ州でゲイ友を守ろうとした男性が殺される

A Man Was Shot And Killed For Defending His Gay Friends, Witnesses Say

ゲイ男性を含む何人かの友だち同士でレストランで食事した後、店の外でホモフォビックな男から「おまえらくそったれのゲイどもは大っ嫌いだ、ここで全員殺してやる」とからまれたフアン・ハビエル・クルス(Juan Javier Cruz)さんが友達を守ろうとして撃たれ、亡くなったというニュース。ホモフォビアはゲイだけではなくゲイ以外の人もこうやって殺しています。