米国カリフォルニア州サクラメントの公立図書館が、悩める10代がプライバシーをおびやかされずに必要な本を探せるよう工夫した掲示で話題を呼んでいます。
詳細は以下。
This Public Library Figured Out The Perfect Way For Teens To Find Self-Help Books - BuzzFeed News
掲示はこんな。
つまりこれ、ティーンエイジャーのセルフヘルプ(自助)に役立つジャンルを並べ、図書館のどのカテゴリーの棚にあるかを示すデューイ十進分類法(英米をはじめ世界135ヵ国以上の図書館で採用されている分類法)の数字を書き添えたものなんです。上記のジャンルをひととおり日本語化すると、こんな感じ。
- 虐待/近親姦
- 虐待関係
- ニキビ/スキンケア
- エイズ/HIV
- アルコール
- 拒食症
- 避妊
- 身体の変化/思春期
- ボディ・イメージ
- デートレイプ
- うつ
- 離婚
- ドラッグ
- 健康/衛生
- LGBTQ
- 妊娠
- 恋愛とデート
- 自尊心
- セックス
- 性行為感染症
- 自殺
このリストを作成したのは、同図書館の管理者Justin Azevedoさん。こうしたジャンルの10代向け書籍は人気がある一方、利用者にとっては人前では質問しにくく、履歴を親に見られるリスクがあるため検索もしにくいものだと彼は指摘しています。この表さえあれば、調べたい分野の数字を控えて棚に直行するだけだから、よりストレスなく情報が探せるというわけ。なお、この図書館では、今後この一覧表をトイレの貼り紙やチラシにする計画もあるのだそうです。それなら利用者のプライバシーや安全がさらに保たれ、いいことずくめだと思います。
あたしが十代のときにも、こんな図書館があればよかったのに! 町のちっちゃい本屋さんの限られた本の中から、人目を気にしつつ一生懸命情報を探すのがあたしの十代でしたからね。生きていく上で本ほど貴重な情報源はまたとないんだから、この公立図書館のような試みは世界中でなされるべきでは。元記事のコメント欄では既に、図書館勤務の方が「明日朝イチで同じことを始める」と言っていたり、「自分ならドラッグとアルコールには616.86を加える」という意見が出ていたりして、良いスパイラルが巻き起こっているようです。もっと広がれー。