石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

2011-01-01から1年間の記事一覧

『はやて×ブレード ウルトラドラマCD さんばん星! 漂流つめあわせ!』感想

生徒会慰安旅行のはずが、天地の自家用ヘリが壊れて無人島にたどりついたという設定のドラマCDです。収録作は「ひつぎと静久の砂あそび」「シドとナンシーの野外フェス」「玲と紗枝の鍾乳洞」「天地学園・おもいでモロモロ完結編」。

『とある科学の超電磁砲(6)』(冬川基[画]/鎌池和馬[原作]、アスキー・メディアワークス)感想

学園都市を舞台とする超能力アクション漫画、第6巻。上条当麻の見せ場と、御坂美琴の覚悟がよかったです。ひょっとしたら、美琴が当麻に急接近していることを不満に思われる百合好きさんもいらっしゃるかもしれません。でも、そのぶん黒子が健闘しているし、…

『ささめきこと(8)』(いけだたかし、メディアファクトリー)感想

女子高生2人のじれったいラブストーリー、第8巻。7巻に「主人公、半笑いで異性愛主義に迎合」てな部分があったので、この8巻を読むのは正直ちょっと怖かったんですよ。が、今回はホモフォビアを「暴力」としてはっきり批判するシークエンスがあり、胸をなで…

『蝋燭姫(2)』(鈴木健也、エンターブレイン)感想

中世末期ヨーロッパが舞台の百合ドラマ、ここに完結。いやあ良かった。苛酷な運命の中、スクワとフルゥがただの小娘に立ち返って見いだす美しくて心地よいものの重みに身震いしました。上質のラブストーリーであると同時に、卑なるものとされる「女」たちに…

『蒼穹のカルマ(7)』(橘公司、富士見書房)感想

姪の在紗を溺愛する元騎士・高崎駆真(♀)の活躍を百合百合しく描く暴走ファンタジー、第7巻。破天荒でパワフルで、すばらしく面白かったです。弄られキャラ・鳶一槙奈がとことんかわいそうでかわいい上に、百合部分もばっちり。伏線もきっちり。

『ブルーフレンド(1~2)』(えばんふみ、集英社)感想

『りぼん』に連載された、女子中学生同士のガール・ミーツ・ガールもの。キスシーンも複数回出てきますが、分類としては「百合になりそうでなりきれない、思春期女子の複雑な友情もの」になるかと。ティーン女子にありがちなイタさや独占欲はうまく描けてる…

百合アンソロジー『つぼみ VOL.10』(芳文社)感想

つぼみ VOL.10 (まんがタイムKRコミックス GLシリーズ)大槍葦人 他 芳文社 2011-02-12売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools 今回やや低調 芳文社の百合アンソロ、第10巻。残念ながら今回は「これだー!!」とビビッとくるような作品は見あた…

『くろよめ』(かずといずみ、芳文社)感想

嫁に行くより嫁が欲しい35歳のキャリアウーマン・光子。泥酔した翌朝目を覚ますと、「世界嫁派遣協会」なる謎の団体からキュートな「お嫁さん」が派遣されていて――という衝撃の出だしで始まる百合コミック。一見エロゲ的なトンデモ設定に見えて、実は深い。…

『タンデムLOVER』(カサハラテツロー、芳文社)感想

戦闘用タンデマイン(2人乗りロボット)のパイロット養成学校を舞台とする学園百合物語。1話ごとに主役カップルが交代していくスタイルの連作集で、とんでもなく面白かったです。無骨なメカと少女たちのみずみずしい感情とのとりあわせがなんとも楽しく、ワ…

漫画『花宵道中(4〜5)』(斉木久美子[画]/宮木あや子[原作]、小学館)感想

遊女たちのかなわぬ恋を哀切をこめて綴る小説『花宵道中』のコミック版。5巻にてついに完結です。いやあ、よかった! 連載開始前、掲載誌が『女性セブン』ってことで、レディコミみたいになったらどうしようとか、百合部分がカットされたらどうしようと案じ…

『学校のせんせい(3)』(巣山真也、スクウェア・エニックス)感想

新米女教師のドタバタな毎日を綴る学園コメディ、第3巻。淡々とした日常ギャグが主体で、百合ネタはゆり子絡みでうっすら出てくるのみです。それも恋というより萌え/憧れ系のネタが大半なので、百合目当てで買うのはおすすめしません。

『やさしい教師の躾けかた。(1)』(宙、一迅社)感想

内気で弄られキャラな女教師が、ドSな小学生女子たちに(わりと性的な意味で)いたずらされまくるというギャグ4コマ。乳は揉むわパンツは下ろすわと行為そのものはかなりやりたい放題ですが、根底に愛と受容がほの見えるため、ぎりぎりのところでセクハラ賛…

『さくらリンク(2)』(河南あすか、一迅社)感想

鉄オタ、ミリオタ、同人女など、さまざまなオタ女子たちがキャッキャウフフする萌え4コマの第2巻。これで完結です。キャラクタが1巻よりのびのびと動き回っているし、百合ネタも濃度が上がっているしで、とても楽しく読みました。これならライトな百合ものと…

『ましゅまろ×タイフーンッ(1)』(源五郎、芳文社)感想

女のコが女のコの胸を揉みまくる4コマと聞いて買ってはみたものの、中身は実に不快なセクハラ漫画でしかありませんでした。男所帯で育ったためか(と、作品内では理由づけされています)「どうにも男の子っぽくなってしまった(p. 8)」とされる女性キャラが…

『お願い神サマ!(1)』(守姫武士、芳文社)感想

可愛らしさと大ボケの配合が絶妙な逸品。マリみてフォロワーの中で頭ひとつ抜けてる独創性を高く買いたいです。もうリリカルなだけの百合では物足りないとお嘆きの方はぜひご一読を。

『妄想HONEY』(三国ハヂメ、一迅社)感想

アホの子主人公「ののか」、ののかの幼なじみ「奏」、美人で変人な先輩「望」などが織りなす学園ラブコメ。タイトル通り「妄想」をキーワードにちょっぴりえっちな三角関係が繰り広げられるという内容で、楽しく読みました。ほとんどのキャラが無駄にエロく…

『ふたりずむ』(古居すぐり、一迅社)感想

中1双子姉妹「なつる」と「はるの」を主人公とする4コマ漫画。姉のなつるが妹はるのに迫り倒すかたちでお話は進むのですが、にもかかわらず、百合としてはなんだかぬるい印象が。キスやデートをせがむ場面さえあるのに何故、とも思ったのですが、全体的に百…

『える・えるシスター(5)』(邪武丸、一迅社)感想

一菜とふたばの姉妹百合漫画、完結編。一読してびっくり、性的な要素もありの堂々の百合ラブストーリーとして収束してますよこれ! しかも、面白いよ! まさかここまで真正面から百合な終わり方になるとは思っていませんでした。いやあ堪能した。

『ドリーム百合姉』(あどべんちゃら、一迅社)感想

「ぜんぜん百合じゃないです でも本当はもうちょっとくらい百合にするつもりだったんです」という作者さんのお言葉(カバー見返し)に嘘はありません。これは百合じゃなくて屑。純粋な屑。コミック百合姫を出している一迅社の出版物とは思えないほど古典的な…

『ひまわりさん』(菅野マナミ、メディアファクトリー)感想

学校の真ん前に建っている、古くて小さな「ひまわり書店」を舞台とするハートウォーミングな物語。ラムネ菓子のような素朴な甘酸っぱさがたまらない作品です。どこかノスタルジックな背景と、キャラたちの生き生きした表情が、お話を上手に盛り上げていると…

『羣青(中)』(中村珍、小学館)感想

人を殺したレズビアンと殺させたヘテロ女との絶望的な逃亡劇、中巻。今回もすさまじい緊迫感で、全480ページを読み終わるまでの間、心臓をぎゅっと握られたような痛苦しさが抜けずじまいでした。容赦ないストーリー、巧みなメタファー、そしてレズビアン・テ…

『はやて×ブレード ウルトラドラマCD にばん星! 特訓つめあわせ!』感想

犬・猿・雉・桃香のいつものカルテットおよび瞑子・炎雪の上級生ペアが主役をつとめるドラマCDです。収録作は以下の通り。 +桃香と五十鈴のウルトラC +未知と乙葉の30時間クッキング +瞑子と炎雪のことば教室 +天地学園・おもいでモロモロ2

『オクターヴ(6)』(秋山はる、講談社)感想

元アイドルの雪乃と、作曲家の節子の危なっかしいラブストーリー第6巻。これで完結です。レズビアンカップルとしての生活感といい、容赦なく心を抉る部分といい、ふたりの成長と調和といい、文句なし。ただの恋愛ものの枠を越えて、いたいけでいとおしい思春…

『はる×どり』(渡真仁、芳文社)感想

のんびり屋の女子高生はると、その優等生の友人京子の受験生ライフを描く4コマ。百合だという噂を聞いて買ってみたのですが、どこが百合なんだかまったくわからずじまいでした。はるが寝ぼけて「あなたが好きだから!」と叫ぶ場面こそあれ、深い意味はぜんぜ…

『ゆるゆり(4)』(なもり、一迅社)感想

ゆるくてアホな学園百合コメディ第4巻。限定版付録小冊子「がちゆり」だけでたっぷり笑わされ、本編にも大満足。これまでと同じく、ギャグも百合も冴え渡った逸品でございました。新キャラ3人がまったく違和感なくお話に溶け込んでいるところもうまいなあ。

『わたしたちは皆おっぱい(2)』(東風実花、芳文社)感想

おっぱい好きな女子中学生・鎌上貴子のドタバタな日常を描くコメディ、最終巻。今回も楽しかったです。おっぱいはいつも通りふるふるぽよぽよしているし、それでいてそこにムダに劣情が絡んでこないし。

『執事少女とお嬢様(2)』(真田一輝、芳文社)感想

お嬢様の「沙綺」と、その男装執事「ひなた」の物語。これで完結です。1巻よりも男装萌え要素が薄まり、その分百合寄りの内容になっています。ただし、ありきたりな展開も多い上、メインカップルはあくまで友情と恋愛の境目ぐらいの関係をキープ。

『ちょいあ!(3)』(天蓬元帥、徳間書店)感想

オタクネタ多めの女子中学生百合4コマ、完結編。性表現が男性目線で少しも女子っぽくない上に、キャラクタの感情の動かし方が杜撰なところもあり、あまり楽しめませんでした。例によって裸だのキスシーンだのは多めなので、そちらが目当てな方にはいいかもで…

『おしおきっ!』(かぐらゆうき、芳文社)感想

Mな少女「白藤湊」と、Sな生徒会長「東雲紫苑」との百合なあれこれを描く萌え4コマ。面白かったです。ギャグこそオーソドックスですが、SMのとらえ方はそこらの萌え4コマより頭ひとつ抜きんでているかと。「犬とご主人」というロールプレイ設定や、それを通…

『ちゅうに!(2)』(しんやそうきち、一迅社)感想

中2女子数名が織りなす日常ゆるギャグ4コマ、完結編。ギャグは天然ネタ主体で恋愛要素はまったくなく、「このシリーズ、なんで百合レビューで扱ってたんだっけ」と真剣に悩んでしまいました。が、途中まで読んでようやく思い出しました。「みやこからあまね…