石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『おんなのこ ふたたび』(かがみふみを、宙出版)感想

18禁エロ漫画。全体を貫くトーンは「貧乳ロリラブラブ和姦」で、時々放尿やライトなアナル要素が入る、といったもの。唯一のレズビアン作品にだけなぜか無理やりなセックスの場面があり、ここで好みが分かれるかもしれません。

『オクターヴ(2)』(秋山はる、講談社)感想

元アイドルの「雪乃」と、ミュージシャン「節子」の恋愛物語、第2巻。最後の数ページに急転直下の展開があり、賛否が分かれそうです。個人的にはあの展開はアリで、それ自体より「そこから先がどうなっていくのか」の方が重要だと思っています。

『曲がり角のボクら』(中村明日美子、白泉社)感想

中村明日美子さんの少女漫画短編集。百合話「さくらふぶきに咲く背中」の、ステレオタイプ化を拒絶する恋情のありかたがよかった。セクシュアリティの線引き云々を越えたところで、あくまで「自分の」「個別の」熱情を肯定し切っていくところがステキでした。

『まんがの作り方(1)』(平尾アウリ、徳間書店)感想

漫画家×漫画家の、飄々とした百合漫画。軽妙な「女のまんが道」兼「女の実践ガールズラブ道」とでも呼ぶべきユニークな作品。フルスロットルの恋愛が見たい方には向きませんが、淡々としたライト百合やコミカルな成長物語がお好きな方にはすごくおすすめ。

『birthday』(ゆきみ、メガストアコミックス)感想

18禁エロ漫画。スタイリッシュな絵柄と、唯一のレズビアン作品「after」のオチがよかったです。ただし、全体的には「ヘテロ主体、時々ふた」といった傾向であること、凌辱シーンや男性器の描写の多いことなどから、人にとっては地雷が多い1冊かも。

『あまがみエメンタール』(瑞智士記、一迅社)感想

あまがみエメンタール (一迅社文庫 み 3-1)作者: 瑞智士記,鍋島テツヒロ出版社/メーカー: 一迅社発売日: 2009/02/20メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 152回この商品を含むブログ (45件) を見るかなり特異な百合小説全寮制の女子校を舞台に、噛み癖のある…

『いちごチャンネル(1)』(浅井裕、シュベール出版)感想

18禁エロ漫画。可愛らしい絵柄で女のコ同士の絡みも豊富、さらに片想いキャラのけなげさよくて、楽しく読めました。エロ漫画らしくストーリーには多少行き当たりばったり感も漂っていますが、明るくキュートなレズビアンものをお探しの方におすすめ。

『リビングデッド・ファスナー・ロック』(瑞智士記、小学館)感想

リビングデッド・ファスナー・ロック (ガガガ文庫)作者: 瑞智士記,安倍吉俊出版社/メーカー: 小学館発売日: 2009/02/19メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (17件) を見る(注:1巻には百合展開はほとんどないのですが、2巻が百合話なため、1…

『蝶の眠り』(柳田有里、講談社)感想

蝶の眠り (講談社X文庫―ホワイトハート)作者: 柳田有里,笠井あゆみ出版社/メーカー: 講談社発売日: 1995/12メディア: 文庫この商品を含むブログを見る文学の香り漂う、ほろ苦い百合小説タイトルの「蝶」とは、主人公の女子高生「白崎狭霧」の胸にある火傷の…

『ゴクジョッ。〜極楽院女子高寮物語〜 (1)』(宮崎摩耶、グリーンアロー出版社)感想

男性が女性に対して抱いているほのかな幻想を粉砕ハンマーで叩き潰すかのよな下ネタ満載女子校コメディ。おまけにところどころ百合だったりもするため、かなり読み手を選びそうな作品だと思います。「下品歓迎、百合もOK」な方のみどうぞ。

百合アンソロジー『つぼみ VOL.1』(芳文社)感想

芳文社から新しく創刊された百合アンソロジー。306ページの分厚さで、量だけでなく質も充実。萌え系・思春期系の漫画だけでなく、毒を効かせたお話や青年誌タッチの物語も収録されており、一迅社系のアンソロとはまた違った面白さを感じました。

『RIKO―女神(ヴィーナス)の永遠』(柴田よしき、角川書店)感想

RIKO―女神(ヴィーナス)の永遠 (角川文庫)作者: 柴田よしき出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1997/10メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 21回この商品を含むブログ (38件) を見る男とも女とも関係を持つ女刑事もの男性優位な警察社会で奮闘する女刑事「村上…

『ある鰐の手記』(邱妙津[著]/垂水千恵[訳]、作品社)感想

台湾セクシュアル・マイノリティ文学[1]長篇小説――邱妙津『ある鰐の手記』 (台湾セクシュアル・マイノリティ文学 1)作者: 邱妙津,黄英哲,白水紀子,垂水千恵出版社/メーカー: 作品社発売日: 2008/12/25メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 7回この商品を含む…

『カプレカ(3)』(ネツマイカ[画]/松本真[原作]、ジャイブ)感想

少女ふたりがキスで合体する変身ヒロインSF、最終巻。駆け足気味の展開ではありますが、整合性のある良い結末だったと思います。何より、1巻後半のようなハジメ目線の萌えエロ路線に回帰せず、きっちり百合エンドに着地してくれたところが嬉しかった。

『バーバ・ヤガー(1)』(きづきあきら+サトウナンキ、メディアファクトリー)感想

4年前に起きた失踪事件を軸に、人の心に潜む残酷さをじりじりとあぶり出していく、エグくてダークな物語。女性キャラのひとりが別の女性キャラに異様に執着し、乳にかぶりつきながら眠ったりしているので、その部分を「百合」ととる向きもあるかも。