石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

『ゴクジョッ。〜極楽院女子高寮物語〜 (1)』(宮崎摩耶、グリーンアロー出版社)感想

ゴクジョッ。〜極楽院女子高寮物語〜 1 (GAコミックス)

ゴクジョッ。〜極楽院女子高寮物語〜 1 (GAコミックス)

おバカでお下品な女子高生ライフ(の中に百合もあり)

とある女子校とその寮を舞台に、ギャルになりそうでなりきれないバカ主人公「亜矢」のドタバタぶりを描くギャグ漫画。18禁でもないのにここまで女子高生の剥き出しの股間が晒されまくる(自主規制マークはついてますけど)漫画が他にあっただろうか、いやない。……と思わず反語が使いたくなるほど下ネタが多い作品です。特徴的なのは、そうした露出がことごとくエロス方面ではなくお下劣ギャグ方面に集中しているところ。よって、下品なネタが苦手な人には合わないかもしれません。なお、主人公以外に妙に百合っぽい人が多いところも特徴的で、特に「宇都宮」の言動がかなりガチ風味なところが面白かったです。

とにかく下ネタが多いです

8話中4話で亜矢の下半身露出ネタが登場、と言えばその飛ばしっぷりがわかっていただけるでしょうか。それも、

  • しまむらで売ってるようなおばちゃんパンツをはき忘れてノーパン登校
  • 「イイ女はヒダの数で決まる」と思い込み、鏡の上にまたがって苦悩
  • 全裸で股間をおっぴろげ、白眼をむいてヨダレをたらしつつ熟睡

のような、ぜんぜん色っぽくない文脈での露出ばかりなので、「えっちな女子高生の秘密の花園☆」みたいな淫靡な世界は期待しない方が吉です。秘密の花園、というより、むしろ「女を捨てまくった股間おっぴろげギャグ」満載の作品だととらえた方が正確でしょう。なお、股間ネタだけでなく、乳ネタや下着ネタも主に下品な方向性で大活躍なので、お好きな方はぜひ。

百合っぽい人も多いです

以下、第4話扉の各キャラ紹介からいくつか抜粋。(強調は引用者によります)


大和田(162cm 52kg)
エロ妄想大好き腐女子。何気に亜矢を犯したい。陰ではグラビアアイドル。
宇都宮(145cm 30kg)
自称霊感少女。オナニーのおかずは亜矢らしい。
小夏(143cm 32kg)
ドMのロリ娘。何をされても亜矢が好き♥
ちなみに今のところこの中でもっとも亜矢に執着しているっぽいのは宇都宮。普段クールなキャラなのに、亜矢と一緒に寝たい一心で自分のベッドは叩き壊すわ、いそいそと全裸になって亜矢の隣で眠るわというご執心っぷりです。ギャグでなしにド直球なほっぺチューの場面なんかもあり、これはかなりガチで亜矢のことが好きなのではないかと。なにぶん亜矢の側がセクシュアリティ云々以前にあまりにもバカすぎるため、ラブラブ両想いにはなりそうもないのですが、そんな亜矢でさえも保健室で眠る宇都宮の唇を見て

や…やわらかいのかな…コレ…

と思わずキスしそうになるシークエンス(p. 112)があったりして、面白かったです。

まとめ

男性が女性に対して抱いているほのかな幻想を粉砕ハンマーで叩き潰すかのよな下ネタ満載女子校コメディ。おまけにところどころ百合だったりもするため、かなり読み手を選びそうな作品だと思います。「下品歓迎、百合もOK」な方のみどうぞ。