『ゴクジョッ。 〜極楽院女子高寮物語〜(3)』（宮崎摩耶、集英社）感想

ゴクジョッ。 3 〜極楽院女子高寮物語〜 (愛蔵版コミックス)

百合エロ増量で突っ走るハイテンションコメディ

女子校が舞台のドタバタコメディ、第3巻。これまでにも百合な部分はあったのですが、今回はガチで女性同士のキスや性行為に臨むカップルが複数あり、百合エロ度大幅アップとなっています。それがまた、超エロティックでありつつ同時にコミカルという『ゴクジョッ。』らしい描き方で、楽しかったです。キャラでは「その筋ではプロ」な宇都宮さんと、魔王こと尾久先生がイチオシ。

Hシーンについて

キスでもそれ以上の行為でも、キャラクタの欲情がきっちり描かれているところがポイント高いです。卓越した画力に支えられた、唇だの乳首だの上気した顔だののなまめかしさもすばらしい。それでいて、必ず笑いの要素が仕込んであり、興奮していいのか笑っていいのかわからないカオス状態をもたらしてくれるところが、さらによかったです。いつもながらのお下劣ギャグ（今回も掃除機とかアロンアルファとかいろいろあります）も楽しいのですが、この巻は特に、こうした官能と笑いのコラボレーションがきわ立っていると思います。

宇都宮さんと尾久先生について

まず宇都宮さんは、大真面目にエロ会話を繰り広げるところと、口説きの場面での押しの強さが光ってました。

安心して下さい　私　その筋ではプロです

とか（p. 61）、笑った笑った。たぶんもっともガチ度の高いキャラですね。
尾久先生の方は、もはや魔王以外に何と形容していいかわからないアグレッシブさが最高。何なんですかあの乳首舐めは。この人、いったいどんな過去が。いいぞもっとやれ。

その他

『ジョジョの奇妙な冒険』パロディーの扉絵（第20話）にウケました。ちゃんと全員ジョジョ立ちしてんだもん。

まとめ

百合あり笑いあり下品ありのパワフルな1冊。今回は特に百合エロ方面の加速っぷりが最高です。おすすめ。