石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『失楽園(4)』(尚村透、スクウェア・エニックス)感想

男尊女卑が横行する学園で女の子を救おうと頑張る「騎士」・緋本ソラの物語。百合としても学園アクションとしても、今回は取り立てて見るべきところはないかなあ。

『バーバ・ヤガー(2)』(きづきあきら+サトウナンキ、メディアファクトリー)感想

4年前のキャンプで起きた失踪事件をめぐるダークな愛憎劇、第2巻。今回も死と血とエロスに満ちた陰惨な展開で、たいへん楽しく読みました。百合、というか同性愛要素も、相当痛々しくはありますが面白かったです。

『レンアイ・女子課(1)』(森島明子、一迅社)感想

働く女子同士の恋愛を描く連作集。面白かったです! 収録作の中では、既刊『瑠璃色の夢』登場の蜜姫と香の後日譚がいちばん好きですが、その他のお話もみんなよかった。

『会長と副会長』(袴田めら、一迅社)感想

マイペースな生徒会長と生真面目な副会長の、女のコ同士の恋物語。序盤の微笑ましいやりとりだけでも楽しいのに、中盤以降でエロスと熱を加えて一気に加速していくストーリーがまたたまりません。

『ふたりとふたり』(吉富昭仁、一迅社)感想

女子高生ふたりと大人の女性ふたりが織りなす、性愛ありの百合ラブストーリーです。いや、これは面白いわ。百合だけでなくポリアモリー(複数恋愛)の要素をも取り込み、上品なエロスとそこはかとないユーモアで仕上げた傑作だと思います。

『ミカるんX(6)』(高遠るい、秋田書店)感想

「ミカ」と「るんな」の変身合体バイオレンス百合アクション、第6巻。今回は5巻ラストで時空の彼方に飛ばされたミカたちが繰り広げる「日本と世界の昔話」シリーズとなっております。相変わらずの奔放な想像力と、つきせぬバイオレンスが面白いです。

『すきなひと(1)』(日坂水柯、白泉社)感想

この作家さんらしく、眼鏡と女のコの肢体で満ちあふれる恋愛作品集です。収録作は「すきなひと」(1〜3話)、「ホノカニカヲル」、「からだがはやく」、「まなざしを気にして」(1〜2話)。このうち「ホノカニカヲル」が女性同士のカップルのお話。

『青年のための読書クラブ(2)』(タカハシマコ[画]/桜庭一樹[原作]、ソフトバンククリエイティブ)感想

桜庭一樹さんの小説『青年のための読書クラブ』のコミック版第2巻。「聖女マリアナ失踪事件」全部と、「一番星」の冒頭部分が収録されています。気のせいか、今回はタカハシマコ流の毒があまり感じられないような気が。「エス」な要素も、「一番星」の方にち…

『学園ナイトメア(2)』(方條ゆとり、スクウェア・エニックス)感想

ネット上の都市伝説から生まれた霊・ネットロアを蒐集するクロエと、クロエに協力する鏡(キョウ)の物語。設定やキャラクタの薄さは相変わらずだし、百合描写もどこかピントがずれているしで、漫画としても百合ものとしても中途半端な印象を受けました。

『わたしたちは皆おっぱい(1)』(東風実香、芳文社)感想

おっぱい好きな中学1年生・鎌上貴子を中心とする友情物語。読み始めこそ「単なるヘテロ女子の『女同士はノーカウント☆』系の話かも」と警戒したのですが、その予想はいい意味で裏切られました。「おバカで爽やかで微百合な友情もの」としておすすめです。

『ピュア百合アンソロジー ひらり、Vol.2』(新書館)感想

新書館の百合アンソロの第2巻です。ほぼ全部が10代の学生ものとあって、残念ながらVol.1より一回り小さくまとまってしまっている印象。ただし、それでも「思春期のピュアピュア*1百合」という枠の中では比較的よく健闘している方だと思います。