石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『すこやかパラダイムシフト』(すこやか、一迅社)感想

主従百合、姉妹百合、OL百合など計7編の作品がおさめられた短編集。初単行本だそうですが、どれも掲載作というより投稿作レベルなのでは。と思ったら事実「LIVE WITH MY SISTER」は一迅社コミック大賞投稿作品だったんですが、それ以外の作品も、絵もストー…

『絶対少女アストライア』(東雲水生、一迅社)感想

女子校が舞台の百合漫画。「一流お嬢様校」「こども理事長」「生徒会がどうしたこうした」などのテンプレ設定羅列の後、目新しい方向に向かうかのように見えて、実はテンプレにすらなり得ずに終わってしまうという怪作。

『それが君になる』(袴田めら、一迅社)感想

26歳女性「雨音」と、雨音のかつての恋人にそっくりな女子高生「陽」との不器用なラブストーリー。筋立てこそ起伏少なめですが、反面、細部の演出がすばらしかったです。百合な関係を近視眼的に賛美するのではなく、直喩法を駆使してひと味違った描き方をし…

『ささめきこと(7)』(いけだたかし、メディアファクトリー)感想

唐突な生徒会選挙戦と中傷ビラ、そして「純夏に男がいるという噂を流そう」という展開などには、警戒心を抱かずにはいられません。この気配だと今にも「差別はあって当たり前、それに負けない恋ってスゴイ♥」路線に転びそうで、ハラハラするんですよ。

『蒼穹のカルマ(6)』(橘公司、富士見書房)感想

姪の在紗を溺愛する元騎士・鷹崎駆真(♀)の物語、第6巻。今回はタイムトラベル&パラレルワールドもの。いつも通りの軽妙なタッチや百合百合しさは楽しかったのですが、全体的にいささか小粒な印象が否めないところが残念でした。

小説『ヤングガン・カルナバル グッドバイ、ヤングガン』(深見真、徳間書店)感想

若き殺し屋(ヤングガン)が暴れ回る痛快アクション小説、ついに最終巻。丁寧な伏線回収、それでいて破天荒なバトル、計算されつくした結末と、大満足の1冊でした。レズビアン小説としても、バイオレントなのにロマンティックな青春小説としてもおすすめ。

『はやて×ブレード(13)』(林家志弦、集英社)感想

状況説明が多い分、いつものドツキ漫才風ハイテンションギャグは控えめ。またバトルも数ページのみで、正直ちょっと物足りない印象は否めません。しかしながら、そんな中、pp. 158 - 160での玲と紗枝の会話が飛び抜けてよかったです。

『トランジスタティーセット〜電気街路図〜(3)』(里好、芳文社)感想

笑いと涙で秋葉原という街を描くほんわかコメディ、第3巻。もはやぜんぜん百合じゃなくなってきてますが、面白いです。最もツボだったのは第23話「夏と水着と真空管ラジオ」。メカ好き心をくすぐられ、いいぞいいぞと心の中で快哉を叫びつつ読みました。

『この靴しりませんか?』(水谷フーカ、芳文社)感想

シンデレラや赤ずきんなどの童話を下敷きに、現代のさまざまな百合話を描いた短編集。面白かったです! やわらかくやさしい雰囲気と、それでいてしっかりラブいストーリーがたまりません。

百合アンソロジー『つぼみ VOL.8』(芳文社)感想

今回も斬新な切り口の作品が多く、読み応えじゅうぶんでした。隔月刊化してもまったく衰えないパワーにただ拍手。

『背伸びして情熱』(仙石寛子、芳文社)、感想

計9編の作品が収録された4コマ漫画集。読み切り作「お嫁に行っても」が百合と聞いて買ってみたのですが、何気ないやりとりの中に確かに百合の味わいがあり、面白かったです。

『三日月の蜜』(仙石寛子、芳文社)感想

リリカルな4コマ作品集。表題作(全8話)と、読み切りの「一途な恋では」が百合ものです。どちらも可愛く、みずみずしく、それでいてチクチクと胸痛む極上の百合ストーリーでした。

『ジゼル・アラン(1)』(笠井スイ、エンターブレイン)感想

ヨーロッパのとある街で“何でも屋”を開業したお嬢様、ジゼル・アランの物語。百合メインの漫画ではまったくないものの、第3話のレズビアンキャラがいい味出してます。