石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『海洋危険生物う〜みん(2)』(臣士れい[画]/里尾昴[原作] 、ワニブックス)感想

変身ヒロイン中学生「守美汐」(まもり みしお)が海の眷属を守って戦うアクションコメディ。1巻にあった百合恋愛要素はいつの間にやら立ち消えになってしまっているし、海を守るというテーマもぶれていて、なんだかしっくりこない終わり方でした。

『ハニー★カルテット』(所ケメコ、一迅社)感想

女子高生忍者4人の愛とドタバタを描く百合ラブコメ。忍者ネタこそやや弱いものの、おバカなギャグと恋愛要素とがうまくまとまっていると思います。淡泊ながらHシーンもしっかり盛り込まれているし、ゆるギャグ系の微エロラブコメがお好きな方におすすめ。

『空色ガールフレンド』(リカチ、一迅社)感想

ふたりの女子中学生「広海(ひろみ)」と「樹里(じゅり)」の恋物語。甘酸っぱくて初々しくて、かつ苦みや痛みの効かせ方もよく、たのしく読めました。思春期女子同士のセンシティヴな恋心をていねいに描き切った良作だと思います。

『湯けむりサンクチュアリ』(天野しゅにんた、一迅社)感想

さびれた温泉町「おにゆり温泉郷」を舞台とする百合エロティックコメディ。いやあ、これはいいわ。キャラたちがいい意味で頭と股間がゆるいところがまず楽しいです。エロいのにカラリとしたお話で、セックス描写がいちいち気持ちよさそうなところもステキ。

『極上ドロップス(3)』(三国ハヂメ、一迅社)感想

名門女子校の寮「はらいそ館」を舞台に繰り広げられる、小鞠と雪緒のラブストーリー最終巻。面白かったです! 雪緒のお家がふたりを引き離そうとするところまでは予想通りでしたが、一連の流れに予想外のひねりがくわえられており、楽しく読みました。

百合アンソロジー『百合少女』(コスミック出版)感想

キュンコミックスから新創刊された百合アンソロジー。「中高生キャラが好きな人とささいな行き違いを経て和解し、両想いに」という少女漫画の(ちょっと古い)王道パターンをたどるという、陳腐と言えば陳腐、手堅いと言えば手堅い作品が大半を占めています。

『君が僕を2〜私のどこが好き?』(中里十、小学館)感想

君が僕を 2 (ガガガ文庫)作者: 中里十,山田あこ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2009/11/18メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 36回この商品を含むブログ (12件) を見る極上の百合物語。ラスト数ページが圧巻。いやー、まいった。面白いわこれ。「商売繁盛の…

『にじぷり(2)』(橘あゆん、双葉社)感想

全寮制お嬢様学校が舞台の百合コメディ、第2巻。1巻よりもややおとなしめの内容ですが、軽めのコメディとして悪くない感じ。美羽が相変わらず麗香にベタ惚れなところがいいし、女のコ同士のキスや裸ハグの描写にあざとさがないところも好印象でした。

『トランジスタティーセット〜電気街路図〜(2)』(里好、芳文社)感想

変わりゆく秋葉原をあたたかな視線で描くコメディ、第2巻。百合っぽさは1巻より控えめですが、秋葉原への愛情は相変わらずたっぷりで、楽しく読めました。別に無理やり百合ん百合んにする必要もないので、このままの面白さを保ってくれたらと思います。

百合アンソロジー『つぼみ VOL.4』(芳文社)感想

芳文社の百合アンソロ。前巻の大味さは陰をひそめ、良質な作品がたっぷりでした。ただし、妙に中高生メインのお話が増えてきているのは気になるところ。あまりキャラ層を偏らせず、バラエティ豊かなアンソロとして今後も存続してくれたらいいのですが。

『さくらリンク(1)』(河南あすか、一迅社)感想

主人公の女子高生「霧島桜」が住むアパートのおかしな住人たちが主役のドタバタ萌え4コマ。全体的にぬるめでゆるめな作品で、どこかにもう少しパンチが欲しい気がします。ただし百合漫画としては、マイルドながらも葵とつばめの関係がよかったです。

「comicリリィ Vol.1」(ライスリバー)感想

ライスリバーから新たに出版された百合アンソロ。収録作の質において、明らかに「つぼみ」や「楽園 le Paradis」に完敗しているかと。なぜかキス絵は豊富なので、とにかく女子同士のキスシーンが大量に見られれば満足という方には向いているかも。

『この恋は×××』(山田可南、ぶんか社)感想

女性同士の話が計6編、男女話(姉弟近親)が1編収録された作品集。女と女の爽快なバディ物として読める「この恋は×××」シリーズから心にひっかき傷を残す「花と乙女」まで、どれもそれぞれに面白かったです。

『ラブフェロモンNo.5(1)』(岩崎つばさ、双葉社)感想

匂いフェチの「都築かをり」が、新入生「飯田香菜」の匂いに夢中になり、押しの一手で相思相愛になる百合4コマ。百合漫画としてはとても良かったのですが、MTFトランスに対する偏見が剥き出しになっている部分があり、玉に瑕とはこのことかと思いました。

『ルー=ガルー 忌避すべき狼(全5巻)』(樋口彰彦、徳間書店)感想

京極夏彦氏による同名の近未来ミステリの漫画版。面白かったです! 小説版のテーマを忠実になぞりつつ、漫画的なわかりやすさと面白さを盛り込み、かつ葉月と歩未の関係をよりラブくしてみせた逸品かと。甘ったるいだけの百合ものが嫌いな方におすすめ。

『あかね色シンフォニア』(瑞智士記、一迅社)感想

あかね色シンフォニア (一迅社文庫 み 3-3)作者: 瑞智士記,きみしま青出版社/メーカー: 一迅社発売日: 2009/10/20メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 28回この商品を含むブログ (18件) を見る小説というより「ヲタ向けDTM入門書」。百合部分もかなりあざとい…

「楽園Le Paradis 第1号」(白泉社)感想

白泉社の、「オール読みきり&描きおろし 恋愛系コミック最先端」と銘打たれた新雑誌。百合作家さんが多いのでためしに購入してみたところ、やはり全16編中4編が女性同士の物語でした。百合ものでは中村明日美子さんの「立体交差の駅」がとてもよかったです。

『まん研(3)』(うおなてれぴん、芳文社)感想

女子校の漫画研究会「第2まん研」を舞台とするギャグ4コマ最終巻。2巻ではなりをひそめていた百合ネタが、すごい勢いで復活しています。そのほとんどが萌え重視の百合妄想ではありますが、ひとりだけ同性に片想いしている脇キャラもいたりします。