ましゅまろ×タイフーンッ (1) (まんがタイムKRコミックス)
- 作者: 源五郎
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2010/11/27
- メディア: コミック
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ただのセクハラ漫画じゃねえか
女のコが女のコの胸を揉みまくる4コマと聞いて買ってはみたものの、中身は実に不快なセクハラ漫画でしかありませんでした。男所帯で育ったためか(と、作品内では理由づけされています)「どうにも男の子っぽくなってしまった(p. 8)」とされる女性キャラが、嫌がって涙まで浮かべる幼なじみ女性キャラにひたすらセクハラしまくるという内容で、これ読んで笑えるとか喜べるとかいう人の神経がわかりません。
まずセクハラ=男の子っぽいという発想からして、「男とはセクハラをするもの」という悪しき俗説の肯定でしょ、これ。相手が泣いてまでいるのに、それをさも面白おかしいことのように描くのは、セクハラの犯罪性の矮小化ですよ。女性の体をおもちゃのように好き勝手に扱って、相手が泣こうが喚こうが大喜びするだけって、こんなヘテロ男のクソな特権意識の権化みたいな主人公に共感しろって方が無理だわ。少なくともあたしの百合アンテナは反応ゼロだわ。
今日レビューした『やさしい教師の躾けかた。(1) 』(宙、一迅社)も女性から女性への一種のセクハラを扱った作品ですが、こちらはまだ双方に愛やリスペクトがあるんですね。「セクハラ」される側のキャラにも、それを納得して敢えて受け入れている部分があるんです。ところがこの『ましゅまろ×タイフーンッ』では、被害者は徹頭徹尾泣いて嫌がっているだけ。加害者はハラスメントしては興奮しまくるだけ。ただのヘテヘテセクハラ漫画じゃねえか。なんつーか「女同士はノーカン」とかいう言説を真に受けて、「俺も女になれば好きなだけセクハラできたのに」と妄想してヨダレを垂らしちゃうような、お脳が気の毒な男性向けの作品なんじゃないかと。2巻以降は読みません。