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石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

キューバで国際反ホモフォビア・トランスフォビアの日のパレード開催

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キューバ共和国のハバナで2017年5月13日、国際反ホモフォビア・トランスフォビアの日を祝うプライド・パレードが開催されました。

詳細は以下。

Pride Celebrations Underway in Havana | NBC 6 South Florida

映像はこちら。

今年はキューバが国際反ホモフォビア・トランスフォビアの日に参加し始めてからちょうど10年目に当たる年なのだそうです。キューバと言えば、1960年代には同性愛を「根絶する」ためにゲイ男性をだまして強制労働キャンプ(Unidades Militares de Ayuda a la Producción, UMAP)に送り込み、

  1. 水も食べ物も与えず、裸の男性の写真を見せながら3日間放置
  2. 上記の3日間ののち、裸の女性の写真を見せながら食べ物を与える

などということをやっていたと言われる国。1979年に同性愛が非犯罪化された後でも偏見は続き、同性愛者は国外追放されたりしていました。それがまあ、よくここまで(もっとも、警察からLGBTコミュニティへの嫌がらせは今もなお続いているとも言われてますけど)(でも、だからこそこういうイベントが必要なのだとも言えます)。

なお今年のこのイベントのテーマは学校でのホモフォビック/トランスフォビックないじめやハラスメントの防止なのだそうで、上記動画の中で何人かが着ている色違いのTシャツの胸のことばは、「ホモフォビアもトランスフォビアもない学校のために、私は参加します」といったような意味だと思います。いいなあ、これ、1枚欲しいわ。

今週の未紹介LGBTニュース(2017年5月14日)

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ドラマ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』シーズン5最新トレイラー

The Legendary Litchfield Prison Chicken Poster Inspired by Orange Is the New Black

Netflixの人気ドラマ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』シーズン5の、配信開始日(2017年6月9日)一か月前の最新トレイラーが公開されました。2分間もあって各キャラの見せ場もたっぷり、英語字幕つきだから内容もわかりやすいよ!

つまり今シーズンでは、リッチフィールドでついに暴動が起こるわけね? テイスティ役のダニエル・ブルックスが言っていた、3日間で起こったことを13エピソード使って強烈に描くというのはこれのことね? それでいていつも通りのユーモアも健在なようだし、アレックスが眉毛を吊り上げるカットだけでごはんが三杯いけそうだし、これは楽しみ。万障繰り合わせてビンジウォッチングに備えねば。

ワイオミング州民、議員の反LGBTQ発言にチュチュで反撃

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LGBTQ支援について質問されたワイオミング州の上院議員が、チュチュを着てバーに行く男性が暴力をふるわれるのは自業自得とする発言をし、これを問題視した人々がチュチュを使ったユニークな抗議運動を始めました。

詳細は以下。

Senator's Anti-LGBTQ Dig Sparks A Tutu Revolution In Wyoming | HuffPost

この共和党議員、マイク・エンジー(Mike Enzi)氏の口から問題の発言が飛び出したのは、2017年4月19日、中高生たちを相手に話をしているときでした。生徒のひとりから、ワイオミングのLGBTQの人たちを支援するために何をしていますかと質問されて、彼はこんな風に答えたのだそうです。

「すべてを法律で解決するわけにはいきません。米国の問題のひとつはこれなんですよ、つまり、なんでも法律で片がつくと考えてしまうということです。必要なのは、人々が少しばかりのたしなみを持つことです」

「わたしたちはいつでも、ワイオミングでは誰でもなりたいものになれるけれど、それには誰かに押し付けさえしなければという条件がつくと言っているんです」と上院議員は続けた。「わたしが知っているある男性は金曜日の夜にチュチュを着てバーに行っては、いつも喧嘩に巻き込まれると言って驚いています。いわば自分で招いていることなのに。そんな風にしているから、その種の問題を抱えるはめになるんです」

“Everything can’t be done by law; that’s one of the problems we have in this country, thinking that everything could be done by law. What we need to have is a little civility between people.”

“We always say that in Wyoming you can be just about anything you want to be, as long as you don’t push it in somebody’s face,” the senator went on. “I know a guy who wears a tutu and goes to bars on Friday night and is always surprised that he gets in fights. Well, he kind of asks for it. That’s the way that he winds up with that kind of problem.

LGBTQ支援について聞かれてこの答えということは、同議員は(1)法整備でLGBTQを支援するつもりはない、(2)クィアな自己開示とは「押し付け」であり、暴力をふるわれても仕方がないことであり、その人たちがクィアでないふるまいをするという「たしなみ」を持てば問題はなくなる、と言ってるってことですよねつまり。

ワイオミング州というのはゲイの青年マシュー・シェパードがバーから連れ出され、凄惨なリンチを受けて殺された場所です。犯人たちは裁判で、ゲイに言い寄られたからパニックして殺してしまった、よって悪いのはそんなふるまいをしたゲイの方であるという典型的な被害者叩きの論法(ゲイ・パニック・ディフェンス)を使いました。当時の同州のヘイトクライム法は同性愛者を保護の対象としていなかったため、彼らはヘイトクライムでは裁かれず、これをきっかけに「マシュー・シェパード法」と呼ばれる憎悪犯罪防止法が議会に提出されることになった(成立は2009年)んですよ。そんな州で、よくもまあこんなことを。

さて、議員のこの発言を問題だと考えたワイオミングの人々は、即座にこんな形で抗議し始めました。

そう、バーのみならず至るところでチュチュを着て写真を撮り、ネットにアップロードし始めたんです。ハッシュタグの「#LiveAndLetTutu 」というのは、もちろん"Live and Let Live"(『自分は自分、人は人』『人にはそれぞれの生き方がある』)という慣用句をもじったもの。

米国って多様なジェンダーやセクシュアリティへの偏見もまだまだ残っている一方、それに対してこうやって即座に抗議していく人々の行動力や発想力もまたすごいですよね。この決して黙らずきっちり意見表明する(しかもこんなにカラフルに)メンタリティ、見習いたいわ。なおLGBTQ Nationによると、同州のLGBTQ団体「Equality Wyoming」の Sara Burlingame氏は、このような抗議活動について以下のように述べているとのこと。

「嘘偽りなく、これがワイオミングでわたしたちがしていることなんです。ワイオミング中の異性愛者の男性が、LGBTQのきょうだいたちに仲間入りし、チュチュを着て、クィアな友達に飲み物をおごり、すばらしい時間を過ごそうとしているんです」

“Honestly, this is what we do in Wyoming. Straight men all over the state are going to be joining their LGBTQ siblings and wearing tutu’s, buying their queer friends drinks and having a great time,”

「『平等の州』(訳注:ワイオミング州のニックネーム)で過ごすには、今が最高のときです。ここでわたしたちは、互いの違いについてとことん話し合い、支え合い寄り添おうとしています――チュチュを着ていようと、着ていなかろうとね」

“It is a great time to be in the Equality State where we talk out differences and show up for each other — with or without tutus.”

「ホモフォーブにわたしたちの子供を傷つけさせるな!」中国の親たち、大学のホモフォビックな横断幕に抗議

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中国の華中科技大学に通う子を持つ母親たちが、大学内でホモフォビックな横断幕がかかげられたことに抗議するため、キャンパスで「ホモフォーブにわたしたちの子供を傷つけさせるな」と書いたカウンター横断幕をかかげたそうです。

詳細は以下。

Furor in China Over Team’s Banner: ‘Keep Homosexuality Far From Campus’ - The New York Times

まず問題のホモフォビックな横断幕というのはこちら。

この写真は2017年4月14日に中国のソーシャルメディア「Qzone」にアップロードされたもの。赤い布に黄色の文字で大書されているスローガンは「中国の伝統的モラルを守れ、社会主義の中心的価値観を守れ、退廃した西洋思想の浸食に抵抗せよ、同性愛を大学のキャンパスに近づけるな」という意味だとのこと。横断幕を持っているのは同大学の女子バスケ部員ふたりで、この写真を撮影してネットに上げたのは同部コーチのLing Bing氏なんだそうです。氏によればこの横断幕のスローガンは「一般の人々の願いであり、常にわたしが心に抱いていること」なのだそう。

華中科技大学はもともと比較的同性愛者を歓迎する姿勢をとっていて、学生が卒業式でレインボーフラッグを振ったり、学校がゲイの作家などを招いてイベントを行ったりもしているところなのだそうです。それだけにこの写真が与えた衝撃は大きく、学生やアクティビストたちはすぐにハッシュタグ「#NoQueerNoGame」を使って抗議し始めたとのこと。

そして、抗議はオンラインだけにはとどまりませんでした。4月19日、同大学に通う同性愛者の子を持つ母親らが上の写真と同じ場所に集まり、こんな横断幕をかかげたんです。

こちらの意味は「ホモフォーブにわたしたちの子供を傷つけさせるな!」。

この母親らはまた、今回の件について調査するよう大学に求めているとのこと。なおGlobal Timesによると、このカウンター横断幕はたくさんの学生から支持され、横断幕に賛同の署名をしたいと申し出る学生があまりに多すぎて、用意してあったマーカー3本では足りないほどだったそうです。先日の性教育の教科書のニュースの時にも思いましたが、中国もだいぶ変わって来つつあるのかも。

ちなみに前述のバスケ部コーチLing氏は、ホモフォビアをさんざん批判された後もなお、ゲイの生徒がレインボーフラッグを振るのはよくて、バスケ部員があの横断幕をコートで掲げるのは認められないのは「ダブルスタンダード」だと文句を言っているのだそうです。どこにでもいるのね、こういう人。めげずに戦っていこうぜ同志(tóngzhì)たちよ。

ロンドンのホモフォビックな牧師に懲役15か月 児童のわいせつ画像作成で

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ロンドンのスネアズブルック刑事法院が2017年5月5日、かねてよりホモフォビアやトランスフォビアで有名だった牧師ダニエル・エリクソン=ハル(Daniel Erickson-Hull)に、児童のわいせつ画像作成などの罪で懲役15か月の刑を言い渡しました。

詳細は以下。

Homophobic London pastor jailed for making indecent images of children · PinkNews

エリクソン=ハルは、虹が出てくる児童番組を同性愛のプロパガンダとして非難したり、学校のLGBT意識向上月間を「堕落を押し付けている」とこきおろしたりしていた人です。その彼が児童のわいせつ画像作成と児童の違法画像所持の罪で懲役15か月となり、性犯罪者として登録されたというんですから、「『堕落』っていったい何?」としか思えません。先日アンチゲイな米牧師が児童虐待で終身刑になったときにも思ったんですが、自分とは何の関係もない無辜のLGBTの人々を目の敵にして叩き、「我こそ正義」とアピールしたがる人には、それによって隠したいことが何かあるのかもね。

トム・デイリーとダスティン・ランス・ブラックが結婚

My Story

かねてより婚約中だった英飛び込み選手トム・デイリー(Tom Daley)と、米脚本家のダスティン・ランス・ブラック(Dustin Lance Black)が、2017年5月6日に結婚しました。

詳細は以下。

Tom Daley and Dustin Lance Black marry at Devon hotel - BBC News

トム・デイリーが男性と恋に落ちたことをYouTube動画で公表したのが2013年。そのすぐ後、彼のボーイフレンドが脚本家でLGBT活動家のダスティン・ランス・ブラックであることが報じられ、2015年にはふたりの婚約が発表されていました。

#HeSaidYES 💍💍and then #ISaidYES ❤️Thanks for all the lovely messages!

Tom Daleyさん(@tomdaley1994)がシェアした投稿 -

結婚式はイングランドのダートムーア国立公園にある高級ホテル「Bovey Castle」で、近親者や友人120名を招いてとりおこなわれたとのこと。以下、本人たちが発表したウエディング写真をごらんください。

おめでとうございます、お幸せに。

……ただよくわからないのが、トムが式の前にパートナーや招待客とふざけながら「ロミオとジュリエット」のバルコニーのシーンの台詞を口ずさんでいたと報じられていることなんですが。「ロミオとジュリエット」はそりゃあロマンティックだけど悲劇でしょ、いいんですかそれで。でも大丈夫か、今や彼の夫となったダスティン・ランス・ブラックはオスカー受賞脚本家だから、『ピグマリオン』から『マイ・フェア・レディ』を作り出すぐらいの勢いでハッピーエンドの物語に書き換えてくれるかも?