石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『がーるずぽっぷ』(へっぽこくん、JIVE)感想

がーるずぽっぷ (CR COMICS DX)

がーるずぽっぷ (CR COMICS DX)

ほわほわした面白みのある百合4コマ。ツメが甘いのが残念

女だけの星からやってきた宇宙人「ミール」と、その居候先の「優依(ゆい)」、そして優依ラブな妹の「千亜希」の3人が織りなすほんわか系百合4コマ。ロリ系の百合エロ漫画を多くものされているへっぽこくん氏の、初の全年齢向け作品です。淡々としたギャグが面白く、百合ものとしても可愛らしくて良いのですが、惜しむらくは伏線投げっぱなしのまま唐突にお話が終わってしまうこと。もともと構成力で売っている作家さんではないとは思うのですが、それにしてもこれはちょっと残念。

淡々としたギャグについて

これはほんと、よかったです。4コマとしてきちんとオチているのに、強引に笑わせようとはしない感じで、楽しく読めました。無駄なく絞り込まれたセリフ回しと、コマ間の絶妙の間がいいんですよ。押し入れを使ったギャグが特に好き。

百合ものとしてもキュート

全年齢向けだけあってもちろんHシーンはないのですが、キスや手つなぎやプロポーズの可愛らしいエロティシズムがよかったです。さらに、女のコたちの日常風景そのもののほわほわしたキュートさもナイス。なんというか、「百合でござい」みたいなあざとさがないところがツボ。意外と一般本向けの作家さんだったのかも、と思いました。

ただしツメは甘い感じ

ミールが第1話の寝言で思わせぶりに言ってた伏線はいったいどこに行ったのかと。ミールが地球を調査しに来た理由も結局最後まで明かされじまいで、肩すかしをくらった思いです。ミールの姉・メルを使って場当たり的にオチをつけてるんではなく、伏線を生かしてクライマックスを盛り上げてくれたらよかったのに、と思いました。

まとめ

ライトな日常百合漫画としては二重マル。変なあざとさがないし、女のコたちの仲良し度も、「間」で笑わせるさっぱりしたギャグも秀逸です。でも、全体的な構成としては、伏線が投げっぱなしで消化不良感が残るところが残念。そこさえ改善されていれば、もっとよかったのになあ。