石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

米ドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム』にレズビアン・キス登場

ポスター/スチール写真 アクリルフォトスタンド入り A4 パターン6 ワンス・アポン・アタイム(海外TVドラマ)光沢プリント

日本でも放送されている米国のドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム』シーズン5第18話に、女性同士の「真実の愛のキス」の場面が登場しました。アンチゲイ団体はむろん大激怒中です。

詳細は以下。

One Million Moms wants ‘Once Upon A Time’ taken off the air – LGBTQ Nation

キスの場面はこちら。眠りの呪いをかけられたドロシー(テリ・リーヴス)を、ルビー(ミーガン・オリー)がキスで救っています。

『ワンス・アポン・ア・タイム』は、おとぎ話の世界と現実の世界が錯綜するファンタジー・ドラマ。白雪姫からアナ雪のエルサまで、さまざまなディズニー映画やおとぎ話の主人公たちがキャラクターとして登場します。これまでにもLGBT系のストーリーライン(ムーランがオーロラ姫に恋をするなど)が描かれてきた作品なのですが、「真実の愛のキス」を女性同士にやらせたのは、これが初です。

アンチゲイ団体「ワン・ミリオン・マムズ」はこの展開に激怒し、同番組の放送を中止するよう訴えているとのこと。プレスリリースの中で彼女らはこのキスを「完全に不要なシーン」と評し、次のような持論を展開しています。

『ワンス・アポン・ア・タイム』のエグゼクティブ・プロデューサーたちはまた、彼らの同性愛擁護は「するべき大事なこと」であり、「社会の隅に追いやられる」のではなく「ノーマライズ」される必要があることなのだと言った。昨年、今後の展開をほのめかすにあたり、彼らは「『それ(LGBTQの恋愛関係)は、この番組で描くべき大切なことだと思っています。これがわたしたちが住む世界なのです」と言った。このプロデューサーたちは何度も何度も「愛は愛だ」というお題目を唱え、自分たちの目的が同性愛の関係を「日常生活の一部」としてノーマライズし、押し付けることであるとまたもや認めたのだ。

"Once Upon a Time's" executive producers have also said their gay advocacy is "important to do" and something that needs to be "normalized," not "marginalized." Last year, when hinting the coming storyline, they said, "It (the LGBTQ relationship) is something we think is due and important to do on the show. This is the world we live in." The producers repeated the mantra "love is love" and again admitted that their goal was to normalize and push gay relationships "as a part of everyday life."

どう考えてもプロデューサーたちの言ってることの方が正しいと思うんですけど。同性愛の関係なんて本っ当に日常生活の一部にすぎないし、それを「なかったこと」にしたいという欲望のもと、自分たち以外のあらゆる人間にまで「人間とはすべてヘテロなのである」というふりをさせようって方が無茶ですよ。それにだいたい、おとぎ話は時代と場所によってどんどん変わっていくものでしょ。マッカーシズムの時代ならともかく、現代の米国で紡がれる物語に女性同士の「真実の愛のキス」が登場するのは、むしろ当然ってものですよ。