石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『ようこそ小豆沢美研へ!』(かつまれい、芳文社)感想

ようこそ小豆沢美研へ! (まんがタイムきららコミックス)

ようこそ小豆沢美研へ! (まんがタイムきららコミックス)

ほのぼの4コマ百合ギャグ漫画

美術研究所「小豆沢美研」を舞台に繰り広げられるほのぼの4コマ百合ギャグ漫画。とても面白かったです。

この漫画で特にユニークなのは、お話の焦点が「女のコ同士の恋愛」よりもむしろ「女のコの百合萌え」に当たっているところです。ウジウジ片想い路線が多い百合ジャンルの中で、あえて恋愛ではなく百合萌え要素を全面に打ち出してギャグをかましまくるところが斬新で良いと思いました。

具体的には、メインキャラクタ「十文字あずさ」の激烈な百合萌えヲタっぷりがすごくいいんですよ。

ひんぬーだろ!? 世の中ひんぬー!! 一億総ひんぬー!!

ちゅーがいいんじゃない。恥じらいがいいのだ

などという名言は量産するわ、妄想ですぐ「萌えモード」(p94)に突入するわ、海に一緒に行った女の子たちの水着姿にモエモエして2時間も水着写真を撮りつづける(p100)わと、あずさの百合萌えの濃さはとどまるところを知らず、いっそ爽快なほどです。一見ガチな人のようにも見えるあずさですが、あれは違うと思います。あの炸裂する妄想パワーには、ガチな人さえついていけません。よく訓練された百合萌え女、それが十文字あずさです。

ちなみに他のキャラクタたちも皆濃くてむちゃくちゃ(←誉め言葉)で、読んでいてすごく楽しかったです。あとがきで作者さんが「登場人物全員揃っている方が小豆沢らしいので、カラーの描き下ろしには全員入れた」というようなことをおっしゃってましたが、確かにこれはそういう漫画ですね。どのキャラにも主役を張れるぐらいのインパクトがあって、あずさの百合萌えネタ以外のギャグもじゅうぶん秀逸な作品だと思います。おすすめ。