石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『ゆゆ式(1)』(三上小又、芳文社)感想

ゆゆ式 (1) (まんがタイムKRコミックス)

ゆゆ式 (1) (まんがタイムKRコミックス)

まったりすっきり、爽やかな微百合4コマ

「ゆずこ」「縁」「唯」の3人の女子中学生が繰り広げる、ゆるゆるまったりとした日常漫画。この面白さは新しい……! 一般的な爆笑4コマの笑いがハーゲンダッツのアイスクリームだとしたら、『ゆゆ式』のそれはパキッとふたつに割れる水色のソーダアイス。すっきりと爽やかで、くどさやしつこさが全然ないんですよ。微百合部分も嫌味がなく、とても楽しく読めました。

微百合部分について

形としては徹頭徹尾唯の総受けです。第1話で既にゆずこと縁が「叩いていい? あと おしたおしたい!!」「ちょっと噛んでいい? あと縛ってみたい!!」とハァハァして唯ににじり寄るという飛ばしっぷりにまず拍手。それでいて、下品なだけのエロ方面にはちっとも傾いていかないところにさらに拍手。基本的にゆずこも縁も唯が大好きで、唯もそんなふたりを可愛く思っているということがきちんと伝わってくるつくりになっていて、そこがとてもよかったです。

すっきり爽やかな作風

決してマイルドなだけの漫画ではなく、みかんを使って「くぱぁ」(p. 15)とか、デッサン人形が大変なポーズになっていたり(p. 91)とか、きわどいギャグもたくさん仕込まれてはいるんですよ。でも、そんなネタでも常に爽やかな風が吹き抜けているような、不思議なさっぱり感があるんです。すっきりしたタッチの線と、嫌味のないキャラクタ、そして絶妙の間のとり具合などの相乗効果でこうなっているんだと思います。このような作風は他に見たことがなく、とても新鮮でよかったです。

まとめ

清涼感さえ漂うさっぱり系の萌え4コマ。百合部分にもへんなえぐみがなく、それでいて「大好き」感がしっかり伝わってくる描き方で、楽しく読めました。おすすめ。