石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『晴れのちシンデレラ(2)』(宮成楽、竹書房)感想

晴れのちシンデレラ 2 (バンブー・コミックス MOMO SELECTION)

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冴え渡るギャグとあたたかさ

極貧経験のある怪力お嬢様「春日晴(かすが はる)」が主人公の4コマギャグ漫画、第2巻。パンチの効いた笑いと涙は1巻よりさらにパワーアップ。ハートウォーミングなのにどうしようもなく笑える(そして時々泣かされる)、という極上のコメディに仕上がっています。もともと百合を標榜した漫画ではない上、今回は百合ネタ自体がかなり少ないのですが、そんなことがどうでもよくなるぐらい面白かったです。

パンチのきいた笑いと涙

ものすごく面白いのに、形容が難しい作品なんですよ、これ。「ほのぼの」と呼ぶにはあまりにも笑いのインパクトがありすぎる。でも、単に「爆笑ギャグ漫画」と呼ぶにはあまりにもじんと来すぎる。それでいて、泣かせようとか感動させようとかいう作為的な姿勢はみじんも感じられないんですよ。「人好きのするキャラたちの右往左往を見ているだけで、こっちのハートが勝手に振り回されっぱなし」という言い方でうまく伝わるといいんですが。

とりあえず、よかったところをネタバレしない範囲で列挙しておきます。

1. 笑えたところ
  • 「えっ パンの為に?」×2回
  • じゃがバタ
  • ステキ番付
  • お母さんも若い頃そう呼ばれてならしました
  • 羽のポーズ
  • ○○もやし
  • おいどんでごわす!!
  • おかめさんとひょっとこどん
2. ぐっと来たところ
  • p112全体

百合方面について

女子校でモテモテなばかりかメス熊にまで慕われる(1巻p. 68参照)晴ですが、この2巻では百合ネタはわりかしマイルド。とは言え、後輩・琴ちゃんの願い事(p. 69)や、春日家に招かれて舞い上がる三条さんの姿(p. 76)など、可愛らしい微百合シークエンスはきちんと仕込まれています。恋愛というより友情寄りの描写ではありますが、これはこれでじゅうぶん楽しめました。

まとめ

疲れた心を力技で揉みほぐしてくれる、「パワフルな癒し系」とでも呼ぶべき4コマだと思います。ほんのりと百合なネタもキュートで、楽しく読めました。1巻ともどもおすすめ。